永平寺と日本海ミニクルーズ・・・親友を訪ねて 08.7.31〜8.1

    妻は7月30日から5連休でしたし私は31日から4連休でした。行きたい山は沢山あったのですが珍

   しく一緒に休みが取れたのに、妻を置いて一人で山に行くわけにはいきませんでした。

    福井に住む親友に会う用事があったので、妻との旅行を兼ねて出かける事にしたのです。そのことを

   友に連絡すると【休暇村越前三国】の予約状況を調べてくれました。折角ですから予約をして出かけま

   した。普段は宿泊の予約をしていく事はほとんどありません。鳥取にだって予約をしないで出かけまし

   た。駅に寝たっていいや・・・ぐらいの感覚です。さすがに今回は妻が同行します。

    夕方にチェック・インするつもりでETCの深夜割引が効かない時間に出かけました。何より小布施あ

   たりで桃でも買って土産にしたいと考えていました。その為には深夜に走っていては用が足りません。

    ちょうど狙い通り美味しい桃が手に入りました。沢山ほしかったのですが3日間も40度を超える車で

   持って歩くことは不可能なので諦めました。帰りのお土産は帰りに買うことにしました。


    いつも【有磯海SA】で大休止になります。ちょうど正午で持参した昼食としました。相変わらず安上が

   りな夫婦です・・・と言っても本気にしないでくださいね。胃にメスを入れた妻は外で何でも食べられる

   健常人とは違って、食べられるものが限られているのです。SAなどでは食べられるものの入手が難し

   く、食事抜きなんてこともあります。インシュリンも考えなくてはいけませんので、反対に低血糖も心配

   しなければなりません。そんな難しい食事ですから工夫しなければなりません。例として卵も油をほん

   の少しだけで焼いているのです。
 
    反対に私はかなりのメタボ君ですから、食事制限をしなければなりません。出来ないで困っています

   が・・。

    宿を予約しないのは『どうせ高い宿泊料払ってもほとんど食べる事ができない食事』だからなのです。

   事前に何が出てくるか判るといいですね。そうでない以上はコンビニで食べられるものを買って食べる

   方が遥かに合理的なのです。

    旅先の食事は【パン屋さん】を巡って【全粒粉パン】を食べるのが最高です。そして【コーヒー】は絶対

   です。

         
   道の駅オアシスおぶせ    お昼は持参の玉子焼き     春巻きと炊き込みご飯のおにぎり

    福井北インターが13時でしたので妻が見たいという永平寺に向かいました。歴史的な話は少しだけ

   にしますが・・・【道元が開いた曹洞宗の大本山】です。曹洞宗は他宗と違って分派していません。真言

   宗などは幾つの派があるか分からない程、分立を繰り返して来ました(私は真言宗・智山派の信徒)が

   、曹洞宗は結束を守ってきました。ただし同じく大本山として鶴見の総持寺があります。ですから管主を

   永平寺と総持寺から交互に出す事によって、内部対立を防止してきたのです。

    数年前に百六歳でお亡くなりになられましたが、【百二歳の管主】で有名になりました宮崎禅師が永

   平寺から78世に就任されました。その方の秘書をされていたのが小鹿野の鳳林寺住職で、その縁で

   78世が書かれた【般若心経】を戴く事が出来ました。大切に掲げています。

    私は永平寺が三回目になりますが、ほとんど記憶に残っていませんでした。山門に扉がない・・・ぐら

   いは残っていましたが、前回来た時に美味しい精進料理を食べさせてくれたお店さえ忘れていました。

   門前にこんなに沢山お店があったかな〜〜? たしか右側のお店だった・・・かな?
 
   
   永平寺へ     天井絵           欄間         承陽殿に向かう妻

    承陽殿(道元禅師が祭られている)は修復中でしたが、我が家の家内安全と健康をお願いしました。

   修行の場所や雑巾がけで良く知られている所を、ぐるっとゆっくり一回りして1時間ほどの見学です。山

   門には扉がないと言いましたが、これは【来るものは拒まず、去るものは追わず】の精神の表れだと前

   に聞いた気がします。扉がない分、確りと多聞天や増長天などの四天王が守っていました。

    夏休みで子供たちも多く、長い廊下は格好の運動場と化していました。上り下りの階段などが沢山あ

   って、親御さんもアスレチック感覚なのかもしれません。御仏の心は広いのでそれでも良いでしょう。

      
   石畳の廊下      修行の場                

      
   山門を守る多聞天  永平寺の命名由来とか 禅師書    扉のない山門

    三国までは一時間以上かかりました。暑い日で車の中に居ても大分へばりました。逆にエアコンの風

   に当たりっぱなしというのが良くなかったかもしれません。ちょうど5時にチェック・イン出来ました。

    部屋はビジネスなどと違って広さに余裕があり、しっかり寛げそうです。また全室が海側に作られてい

   て、窓からは当然海が一望できました。日本海に沈む夕日や鄙びた漁港も絶好のロケーションでした。

   さすがは【休暇村】でした。休暇村は全国お勧めの宿が多いようです。田沢湖などは平日でもなかなか

   予約が取れないそうです。

    夕食は念のため二つのコースを頼んでおきました。もう既にお解りと思いますが二人とも同じ料理で

   は、妻が食べられないものばかりが出た時には最悪です。少しでも可能性を広げるために違う料理を

   お願いするのです。本来【夏の懐石膳】は二名以上でしか受けてくれませんが、事情を話すと引き受け

   てくれました。これは評価したいと思います。しかし料理の内容・味付けは我が家にはなじまないもの

   でした。結局私がほぼ二人前を食べる事になり、メタボ状態は益々拍車がかかりました。75キロをマ

   ックスにしていたのですが、ついに体重計の針は76キロに到達していました。それにしても三国で【牛

   のたたき】は必要でしょうか。万人向けのメニューという事で仕方のない事かもしれませんけど・・・。

          
   休暇村越前三国の室内       日本海に陽が沈む  窓から望む風景にご機嫌

    翌朝は友が休みを取って会いに来てくれました。電話ではいつも話していますが会ったのは前回が

   02年ですから、もう6年も経っています。見た目にも元気そうですし、精神的にも充実がうかがえまし

   たので安心しました。いつも電話で話していても顔を見るとまた違った話もあるもので、次から次に話

   題は尽きません。ゆっくり話し昼ご飯を食べてから出発しろ・・・と言って離してくれませんでした。最も

   私も彼とじっくり話すために来たのですから、別れ難いものがあります。帰りの予定もありますが久しぶ

   りに会って『ハイ! さようなら』と言うわけにはいきません。休みを取ったりお金を使ったりと厄介かけ

   ますが、甘える事にします。

    友が東尋坊から遊覧船に乗ろうと言います。海育ちの彼は凪の海を全く心配していませんが、山育

   ちの私たちは船酔いや沈没などが不安でたまりません。散々抵抗しましたがとうとう乗る事になってし

   まいました。こんな鏡みたいな水面でもやっぱり船はかなり揺れました。同じ遊覧船とすれ違うときの

   波などは影響をもろに受けました。それでも妻は意外と酔わず、反対に私は船着場からの上りをフラフ

   ラしながら歩いていました。雄島の裏側や東尋坊の絶壁を海から見上げたのですから、これはこれで

   いい経験だったと思います。

        
   友と妻 雄島の橋で        海女さん          ミニクルーズの主役

         
   雄島を裏側から        侵食された海岸線       鏡池の船上から絶壁を望む友

    無料で車を駐車させてくれたお店によって、軽い食事と飲み物を取りました。このお店の座敷は海か

   らの風が吹きぬけて、汗をかいた3人の身体を心地良いまでに冷ましてくれました。

    少し休んで魚を買いに行きます。休暇村で聞いた魚屋さん【田島魚問屋】の話をすると、彼も『其処で

   良い』と言います。アマダイの干物・赤いかを私たちが買い、甘海老・サザエを彼がお土産に持たせて

   くれました。宅急便で送ったのですが・・・2日後に家で受け取ると・・・なんとアマダイが入っていなかっ

   たのです。電話して送っていただきましたが、あるんですね・・・こういうことが!!  当然お詫びの手

   紙と少しばかりの品が入っていました。

    ついでにこの店がやっている、海鮮料理屋さんで食事にしました。朝食を食べすぎた私はあまり食べ

   たくなかったのでイカの刺身だけを頼み、妻は珍しく食欲がありカレーの焼き物定食を頼みました。

    さすがに魚屋さんのお店です。品物が全然違いました。新鮮だから食感・味は抜群で、妻も確り食べ

   る事ができました。やっぱり・・・日本海の鮮魚は素人にも違いがわかりました。休暇村の食事はこれ

   ではいけないのでしょうか? 変に牛肉なんか使わないで、この方が喜ばれると思うのです。

    近いうちに再会する事を約束して、福井をあとにしました。

           
    絶壁を海上から   恐る恐る船を覗き込む    【たじま】での食事は魚尽くし


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