平標山
              

  登頂日  09.07.12(日)     天 候  曇り時々小雨       
  標 高   1.993 b      登山口  元橋           同行者   単独
   温 泉   なし

タイム  
-     往  路     復  路     
    場所・地点      着     発     着      発
  元橋   7:32  13:40
  鉄塔   8:27   8:35
  松手山   9:05   9:05
  平標山頂  10:40  11:10  
  平標山の家  1200  12:10    -
  登山口  12:55 - -    13:00
   所要時間 6:08    歩行時間  登り 3:08   下り 2:13

                                            
 土曜は手が離せない用事があり日曜だけで往復できる範囲の山・・・に限定されてしまった。と言っても私が住んで

いる場所はどの方向へのアクセスも最高で、アルプスの日帰り可能な山はほとんどターゲットに出来てしまう。今日も

本当は空木岳を考えていたが、前回の恵那山から早くも20日間が経過する間、全く鍛錬を怠っていて自信が無い。

さらには朝早く起きて出かけるのに、な〜〜んか気が重い。谷川岳の西黒尾根も悩んだがやっぱり鍛錬不足がネッ

クで選択できなかった。結局は手軽にいける平標を選んでしまった。花の百名山の花を見てくれば少しは気も晴れる

かもしれない。3時間の上りは今の私の鍛錬には丁度実力相当だと思った。



 松手山までは相変わらずきつい。でも本当にきついのは松手山までの丁度中間にある鉄塔までで、それ以降は足

を動かしていさえすれば何とか着いてしまう。と言うのも松手山を過ぎると森林限界を越え、眺望が開けダイナミック

なロケーションが展開するのと、流石の花百・・・時期が遅いとはいえかなりの種の花が登山道脇に展開する。これら

に気を奪われ、写真に夢中になっている間に、知らず知らず高度を稼いでしまうようだ。

だからこんなマイナーな山なのに多くの人から支持される山なのだろう。私も山を始めてから最低2〜3年に一度は

登っているので10回に近いと思う。高度の割にはたおやかな尾根歩きが想像以上のアルペン感覚を与えてくれる。

 そして今回はタイミングとしてはよくなかったが、時季に当ると多種の花が楽しませてくれるのもこの山の人気の所

以である。今日も20〜30人の団体だけでも5パーティと出合った。その他単独行やご夫婦、小パーティで300人は

視野に入っていたと思う。6月の休日、最盛期少し前の白馬が600人から700人と言われているので、それと比較し

ても人気が解るというものだ。

  
松手山を過ぎるとお花畑               仙の倉への稜線から      仙の倉山

 
 山の家手前から仙の倉への稜線を望む      建て直された山の家と平標山

 頂上から仙ノ倉への稜線を下って行った。谷間には湯沢方向の家並みが見えている。途中で雨具を着ける程落ち

てきた雨は、いまだ完全にあがってはいない。そんな中で久しぶりに気晴らしが出来たせいか、もの凄い空腹感が

出てきた。幸い雨は我慢できる範囲だったので、思い切ってザックからおにぎりを取り出し小雨の中で食べ始めた。

その脇を多くの方が仙ノ倉目指して歩いていった。私はほんの数輪残っただけのハクサンコザクラを写して頂上へと

戻った。



 もう少しで小屋が見えそうなところで私は小雨に濡れた木道で足をとられてしまった。本来なら支えきれるはずだっ

たが、鍛錬不足の反対側の膝は簡単に諦めてしまい、あっという間に木道の上に横たわっていた。

 登山道脇の花をいつでも写せるようにとカメラをズボンのポケットに入れていたが、その拍子で落としてしまった。気

付かずにしばらく下ったが、花を写そうとカメラに手をやるとカメラが無い。咄嗟に落とした場所はあそこしかないと思

い当たった。運がよければ木道の上に落ちているはずである。

 カメラが惜しくってもう必死であった。何人かすれ違った人に拾われては上りを追いかけることになる。できれば拾

われない内に戻りたい。最初は慌てていたのでザックを背負ったまま登っていたが、これが自棄に・・・無駄に重い。

気がついてザックをデポし身軽になって懸命に戻った。かなり向こうに下山者が見えたのて、無駄を承知で大きな声

を出してお願いしてみた。『カメラをみながら来てくれませんか』

 何を言ったのかは解らなかったらしいが『ありましたよ、このカメラでしょ。下で待っていればよかったのに』

 何と運がいいことか・・・立ち止まった足元に落ちていたそうだ。この人が観音様のようにありがたかった。

 もし転んだ場所が木道ではなく階段の所だったら、手に戻る事は不可能だっ0たろう。だってどの階段で滑ったかな

んて特定する事は出来なかった。一段一段下を覗きこんで探すなんて、考えただけでも気が遠くなる。

  
バイケイソウ              カラマツソウ          ヨツバシオガマ

  
ハクサンフウロ             ハクサンチドリ    ウラジロヨウラク

 
ハクサンイチゲ             ハクサンコザクラ

 
 イワイチョウ           ミヤマキンバイ

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