アイゼンを拾ったものの片足分・・・子持山

   登頂日    03. 3. 9(日)   天 候   雪のち晴れ   登山口  子持神社
   同行者    単独行        所要時間  505
   温 泉    敷島温泉 ふれあいの家   アルカリ単純泉   300

  “03は百名山を20座登頂という計画、そのためはこの時季の鍛錬が重要。オフ・シーズンに上毛の山々

を歩き回ることにした。

 渋川で関越道を降り沼田方面に向かい、バイパスが再び17号と交わってからほんの僅かで子持神社方面

に左折する。5分ほど走って赤い鳥居をくぐると道は林道の様子を呈し、子持神社からは完全な林道となる。

10a程だった昨夜来の積雪も進むに連れて20a、30aと増していく。秋田の玉川で雪に閉じ込められてか

らはいたって臆病になっていて、6号橋から引き返し神社裏に車を停めた。

 30分よけいに歩くことになってしまった。後ろから来た男性パーティの四駆車が追い抜いて行ったが、チェー

ンを装着している間にまた私が先行することになった。轍がなくなりツボ足でやっと登山口に着いた。

 まだ先行者はおらず雪に覆われた登山道は皆目見当が着かない。早速屏風岩の真下で右岸に渡る道を見

落とし左岸沿いに斜面を登ってしまった。戻る間に数組が追いついてきて、先頭を交代しながら進んだ。

 屏風岩への分岐で看板が完全に雪に隠れ何組かが岩への急斜面を登ってしまった。途中、こんな急で危険

な登りがある訳ないと思ったが稜線に出れば一般道だと思い、ついつい無理して進んでしまった。岩のピーク

まで無理したのは私一人であった。間違いに気づいたときはすでに遅く、帰りは雪で安定しない急斜面を立ち

木にプロテクションを取りながらの必死の下降となった。こんな山で命をかけるハメになってしまうなんて、だか

ら山は侮れない。

 いつも関越道から仰ぐ“獅子岩”、本当に獅子舞の頭のようである。獅子岩を過ぎると大した登りは無く小さ

なアップダウンで頂上に到達できる。が積雪は多いところで1b近くもあり、そこそこ本格的なラッセルを強い

られてしまった。そんな吹き溜まりが数箇所あった。頂上に立つ頃は雪も止み青空が気持ちいいほどに回復し

ていた。

    
屏風岩頂上      まさしく獅子岩    尾根に先行者のトレース        吹き溜まりは1bの雪 山頂標柱も雪に隠れ  

 頂上から少し下ると小さな岩屋があり、風を避けてお湯を沸かし暖かいものを腹に入れると体力はみるみる

回復した。同じルートを下る。獅子岩から下は雪が緩み慎重に足を運ばないとズルッと滑る。必然的に目は足

元に注がれていた。そんな時白い雪の中にはありえない・・・黄色い物が目に入った。よく見るとカジタックス

の例の・・・黄色いベルトだ。拾ってみると12本歯のアイゼンが片足。真新しいもので今日初めて装着した人

が落としたものだろう。付け方が良くわかっていなかったと思う。足早に追いかけて一組のパーティに声をかけ

たが違っていて、結局私の手元にアイゼンが残されてしまった。どうせなら両足分落としてくれればいいのに・

・・。

  
登山日和                   岩屋でお湯を沸かす              片足だけのアイゼン

 温泉は敷島温泉・ふれあいの家。村が経営する“掛け流しの温泉”という触れ込みだが湯量は少なく、その

うえ多くの村人が利用するのでお湯がとても汚い。夕方は入れたものではない。ただし地元のおばあちゃん

とはお近づきになれる。私は隣にある社会保健の施設、“ヘルシーパル赤城”の方が利用者が少なくお湯が

綺麗で好きだ。 



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