飽きるほど沢を歩いた・・・斜里岳      
                                  
  登頂日  12・07・25(金)   天 候   晴れ       百名山登頂順   99番目 
  標 高  1.545㍍        登山口   清岳荘        同行者        単独
   温 泉   川湯温泉公衆浴場  250円      雌阿寒温泉野中旅館  200円

   タイム  
- -   備   考
    場所・地点      着     発 -    
  清岳荘  4:20  旧道コース  
  上二股  6:30   6:30  -  
  尾根分岐  7:00   7:00  -  
  山頂  7:25   8:05  -
  清岳荘 11:04      -     新道コース  
   所要時間   6:44   上り 3:05   下り 2:59    

今回の北海道登山旅のスケジュール

 
17日  
サロベツ原生花園を見学、フェリーで利尻に渡り北麓野営場テント
       静岡からの原田氏と友達になり、この後行動を共にする事になる

 18日  利尻岳登頂  北麓野営場連続テント

 19日  朝のフェリーで礼文島移動、フェリーターミナルで【ミニうに丼】に舌鼓
、礼文岳登頂
       居酒屋を捜し歩いている男二人が島中の噂に。地の肴で大宴会。久種湖野営場テント

 20日 
 スコトン岬から岬巡り。夕方のフェリーで稚内移動。森林公園野営場

 21日  
宗谷岬・ベニヤ原生花園を見学、層雲峡に移動し層雲峡野営場

 22日  
大雪山黒岳登頂  お花畑の中を岩室まで往復。
       原田氏と分れ知床に向かう。途中女満別の道の駅


 23日  
網走市内・小清水原生花園見学、知床自然センターで熊スプレー借用。
       道の駅ウトロ


 24日  岩尾別温泉から
羅臼岳登頂、下山すると木下小屋はヒグマ出没で大騒ぎ。
       斜里岳登山口の清里町に移動。道の駅パパスランドさっつる


 
25日  清岳荘から斜里岳登頂。雄阿寒登山口の雌阿寒温泉駐車場泊
       気力が減退し雄阿寒岳とアポイ岳を放棄して帰ることに決定

 26日
  新日本海フェリーで帰路に着く。



知床自然センターの駐車場には、ほんの少しだけ日影になる部分があって・・・そこで昼食を作って食べると

もう13時を回っていた。斜里岳の登山口清里は近いけれど、清岳荘までの道を下見しておきたかったので

明るいうちに到着したい。

1時間ほどで清里の街に到着、そのまま登山口に移動してみると林道の入り口まで8㌔ほど。

さらに清岳荘まで5~6㌔はありそうだ。役場の観光課に電話して道の状況を聞くと『キャンピングカーでも全然

心配はいらない』との返事をもらえて、林道の入り口までを確認して街に戻った。

買い物はセイコーマートで・・・ゴミはこまめに捨てていたのでほとんどなかった。

というのはいつもはゴミの処分をセイコーマートでお願いしていたから。

98座登頂成功をお祝いするため、Aコープで刺身でも買おうと思って寄ったが・・・全く食べたいと思えるもの

がなくてガッカリ。

地図を調べると道の駅パパスランドが清岳荘に意外に近いと判明。10㌔ほどしか離れていない。ショートカット

する道があって、翌朝は20分ほどで到着出来た。3時に起きてすぐ出発したので3時半ごろに到着していた。


 
道の駅パパスランドからの斜里岳    パパスランドさっつるには温泉が

前夜清岳荘に泊まった方らしい【なにわ】ナンバーの男性。どうも私が駐車場に車中泊したと思い込んでいる

らしく、何度も何度も『車中泊の人も500円だ』としつこい。『私は道の駅に泊まって今来たんです』と説明

しても納得してくれなくて・・・呆れた。

夕べキャンピングカーがいたので勘違いしたのか、全く困った人だった。

トイレに行くと『100円入れなさい』って。言われなくても私も登山者の端くれ・・・むしろあなた以上に常識もある

し、登山者のマナーも知ってる・・・と喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。

言えば喧嘩になってしまうので・・・大人げない行動は我慢しないと。せっかくの旅が楽しいものでなくなるから。



昨日の羅臼のメンバーも何人かいる。登山者ノートを見ると既に3時ごろ出発した人が一名。そして昨日羅臼平

から硫黄岳に縦走した若者が私の前に出発。

羅臼岳でヘルメットをかぶっていて記憶に残るご夫婦も私の前を行くが、林道歩きのうちに追い越してしまった。

林道が終わって登山道に入るときに、やはり【クマ注意】の看板。しかし硫黄岳の若者の背中を見ながら進むの

でかなり心強い。


   
清岳荘から一旦林道歩き          林道が終わり登山道に、【クマ出没】の看板も 


ここから沢沿いに

10分も歩かないうちに沢沿いのコースとなる。そのころになると札幌の方が私と前後して歩くようになり、

大いに心強い。この方とは山頂で話して昨日の方と判ったのだったが、このあと相談して新道コースを

一緒に下った。ありがたかったなあ。

沢登としては危ない所が2か所ほど・・・それでも沢をやっていた私のレベルでは、小学生コース程度の沢。

むしろ変化があって楽しいと思える難度。長いナメ滝にはロープが張られていたので、気を抜かない限り

危険は無い。

ただ張り出した木の枝などを避けるのに屈んだりザックが引っかかったり・・・面倒くさいし、屈伸が疲れを

倍増させている。そして見通しがきかない時間が長すぎて、神経の消耗戦が辛い。


 
最初は平坦な沢              いっきに高度を上げて行く 


           滝            滝          滝の連続


   
沢沿いに咲く花              ナメ滝、ロープが張られた滝もある


また・・・滝


とにかく行けども行けども沢・・・沢・・・沢。何時になったら抜けるのやら。沢の先に空が見えてくるともうすぐ稜線・・・と

思ってからもかなり沢沿いに歩く。

   
滝           そろそろ稜線?     名前のある滝も数か所

二股で新道コースを併せる所にトイレブースがある。でも今日はシートを持ってきていなかったので、トイレは我慢。

天候も
マイチで暑くは無く水の量が少ないのでトイレを使うこともなかった。

ここから直ぐに稜線に突き出ると思っていたが、更に沢沿いに進まなくてはならない。突き抜けて目の前に見えて

いる山は南斜里岳で、目指す山ではない。

胸突き八丁のような登りを30分ほど・・・これで本当に稜線に飛び出す。ここからザレた痩せ尾根【馬の背】を通って

山頂まで20分程。


 
とにかく滝        上二股からもやっぱり沢を詰める


やっと沢から解放される

馬の背まで来るとまたしてもガスが巻きだした。いつものことながらほんの少しの時間差でまたしても眺望が聞かない。

私の前を先行した若者が何処かに電話して確認すると、下界からは『山頂だけがガスっていて見えない』らしい。

本当に私の北海道山旅はこんなケースばかり。

 
馬の背と呼ばれるザレ場  いつものようにガスが巻く 


ザレ場にも花が張り付いて咲く。逞しい生命力


顔見知りが何人かいる山頂は、99座目の登頂成功。ガスの中で写真を写す。食事をする間の会話は仲間のような

会話だが、それぞれが全く他人だから面白い。

札幌の方とはほとんど同時に登頂したが、このことで既に連帯感が生まれていた。

帰路は一緒に新道コースを帰ることになった。



 
99座目斜里岳も眺望は無い         キスゲの群落

もう一人昨日から一緒の広島の方も一緒に新道を下る約束だったが、上二股まで戻ると沢沿いを下ると言いだして

別れた。

札幌の方と二人で下るので共に余裕が感じられて・・・精神衛生上望ましい。

新道コースは最初は下れと言うよりむしろ登りが続く。尾根を進むので眺望もあり、万が一赤黒いものがいたとしても

見通しがきくのがありがたい。

コースの3分の2を使って熊見峠まで登って行く。眺望が出てくると清里が見え、振り返ると斜里岳の頂上がくっきり。

山頂にいる人まで見えた。

左手を見ると山容からして明らかに摩周岳が見え、摩周湖らしい輝きも見えていた。

 
今にも転げ落ちそうな岩          新道コース 


パッチワークのような風景


熊見峠と言うからにはクマが見られるのだろうけど、今日は大丈夫だった。新道コースはここから下二股一気に

下って行く。雨模様の日などは大分手こずりそうな泥の道。

この日クラブツーリズムで山形から来ていた方が、ここで足を踏み外して怪我をしてしまった。

落ちたら数メートルは止められない。

再び沢沿いにコースを取って清岳荘に戻る。

岩見沢観光の団体バスの運転手さんと友達になって、いろんな話をする。ところが翌日雌阿寒温泉で再びばった

り出会う。

前日新道コースで滑落した方とこの運転手さんとキャンピングカーでコーヒーを飲みながら山談義。本当は雄阿寒岳

に登るはずだったのに・・・予定の三座が終わると気力がなえていた。


   
熊見峠は不気味。ここからコースは急降下  下二股で再び沢沿いのコースを取る         

羅臼岳も一緒に歩いた札幌の方




 
白いワレモコウ(?)            トウヒレン(?) 

 
キンバイ                            

 
ハクサンチドリ     キスゲ、内地のカンゾウはもっとオレンジに近い

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