さすがに人気の・・・至仏山
登頂日 96.10.5 天 候 晴れ 百名山登頂順 3番目
標 高 2.228b 登山口 鳩待峠 同行者 嶋村・川口
温 泉 老神温泉 湯元華亭 硫黄泉
タイム・所要時間 4:00
年に一度の職場旅行、あまりいける口でもなく宴会でハメをはずすことなどありえない。場所も老神温泉
となれば温泉バスターを満足させるだけのお湯でもない。拘束されるだけでもバカらしいと思っていた矢先、
山男が至仏登山を企画した。全く登山など意識の片隅にもなかったが、話に聞く“尾瀬”という所を一遍見
てみよう。
当時、登山靴もなければザックもない私が、訳もわからず申し込んだ初めての登山だった。初めてとは言
いながら八幡平や美ヶ原は訪れたことがあった・・・が登山を意識して登った(?)わけではない。“登山”と
問われれば至仏が最初の一座である。
早朝にもかかわらず沼田のセブンイレブンの店内は、山の服装に身を包んだ人々で「押すな押すな」状態
であり、当然おにぎりなどは一個も残っていなかった。昼食用にカステラや団子を買う羽目になってしまった。
尾瀬の人気の高さを知ると同時に、先が思いやられて少しウンザリもした。
戸倉の駐車場から鳩待にバスは次から次と人々を運ぶ。紅葉が始まった笠科渓谷に目を奪われている間
に鳩待に着いた。バスを降りてあまりの人の多さに驚いた。
ここからは尾瀬ヶ原と至仏に向かう人が別れて進む。我々は至仏を目指して歩き始めた。道はゆるい登り
が続く。所々は泥田のようなぬかるみで簡単なスニーカーの私の足はあっという間に餌食になってしまった。
【鳩待峠付近の紅葉】 【出発準備の鳩待峠】 【笠ケ岳への分岐付近から】
紅葉は今が盛りの状態で、登り初めから潅木帯にかけての赤・黄・緑のコントラスト、そして小至仏手前の
池とう群の草紅葉、青い空、白い雲、見下ろすと赤い絨毯のような尾瀬ヶ原、堂々と居座る燧ケ岳、それは
それは筆舌に尽くせぬものであった。
初めて“山”と言うものの真髄に触れた私は、この後、山にのめり込んで行くことになってしまった。
ただひとつ嫌な記憶が残っている。頂上で食事をしようとしたところ、むせ返るほどのし尿臭が辺り一面
に漂っていてとても食事などとれる環境ではなかった。多くの登山者が押しかける弊害であろう。尾瀬が
し尿臭で
まれるのも時間の問題かもしれない。
【小山沢田代】 【秋真っ只中、草紅葉】 【小至仏付近からの山頂】
百名山に