遥かなる山旅1・・・鷲羽岳・水晶岳
      
三俣蓮華岳(2.841b)・双六岳(2.860b)・ワリモ岳(2.888b)      

  登頂日  10・07・21(水)〜24(土)   天 候  晴れ     百名山登頂順   75・76番目    
  標 高   2.924b・2.986b     登山口  新穂高     同行者        単独
   温 泉  無し

タイム  
-     往  路 復  
    場所・地点      着     発     着      発
新穂高(1日目)  8:15
わさび平小屋  9:30  9:40
秩父沢横断 10:40 11:00
鏡平山荘   13:10 13:20
弓折分岐    14:15  14:15  -
双六小屋(泊) 15:15  5:25 - -
双六岳  (2日目)  6:35  6:50 - -
三俣蓮華岳  8:00  8:10 - -
三俣山荘  8:45  9:05    16:20
鷲羽岳 10:20   10:30 - -
ワリモ岳    11:00   11:00
岩苔乗越    15:00    15:00
ワリモ分岐     11:10   11:10    14:30    14:40
水晶小屋    12:00   12:00    13:40    13:50
水晶岳     12:40 :       13:00
               歩行時間  一日目 7:00   二日目 10:55


【一日目】
 心配していた新穂高の無料駐車場は平日という事もあって、夏山シーズンを迎えた割にはガラガラの状態。センターに登山届けを

提出して左俣林道を進む。蒲田川に沿った林道を最初登るが、その後は弓折新道に変わって秩父沢を過ぎるまで平坦な道が続く。

ゲートから1キロも進むと至る所に風穴があり、冷たい冷気が温度差のために霧状になって降り注いでいる。暑い・・・救われる

ような冷たさだ。

 わさび平小屋は料理抜群・風呂があり山小屋のレベルとしては他を圧倒しているそうだ。笠ガ岳で知り合った大阪の方が前夜に

泊まって登ったそうだが、私も今回黒部五郎岳を残してしまったので次回チャレンジではここまで前夜に入りたいと考えている。

そうすれば2日目の日程がかなり楽になり、計画の自由度が広がる事になる。


新穂高無料Pは平日のため空いている  笠新道登山口を過ぎる。      わさび小屋を過ぎて小池新道を行く
                            
 秩父沢ではまだ大きな雪渓が残っていて、橋がかけられる状態ではなかった。ルートはかなり右岸を遡ってから雪渓を横断する。

ここで15分ほど時間をロスしたが、それ以上に脚力の消耗が心配だった。

 弓折新道の登りはそれほど辛いものではなく、笠に登るために【笠新道】を避けてこちらを廻る方がいるというのも頷ける。

  
右手に槍の稜線を望む弓折新道      秩父沢には橋がなく大きく高巻きをさせられる

 鏡平ではこれからの登りに備え大概の登山者が大きな休憩を入れる。かき氷が名物で何人かが注文していた。写真の右下に【氷】の

幟が見えているのが判るだろうか。

 休んでいた登山者が先を争うように一斉にスタート。弓折分岐までの間では少しだけ危険を感じる雪渓があったが、アイゼンは必要

無い。


鏡池 本来は槍・穂高の眺望を楽しめるが    鏡平山荘、かき氷が名物   弓折分岐を目指す先行者

 弓折分岐からの稜線は細かなアップダウが続くものの、花を見ながら歩けば厳しさも和らぐ。黒百合ベンチでは黒百合の群生が

楽しめた。

花の種類がとにかく豊富で十分楽しめるが、どちらかというと良く見かける花が多い感じだ・・・ハクサンイチゲ・チングルマ・ハク

サンチドリ・・・花は【花の百名山 双六岳】でご覧ください。

 小屋の混雑も心配した程の事は無く、こんなに空いている双六小屋にあたる事は二度とないと思う。何しろ一部屋ニ列になって寝る

のだが片側を使わず、しかも一人飛ばしで寝る状態だった。夏山では信じられない。

最低は昨年の薬師岳山荘で宿泊客6人という経験があるが、人気コースとしてはそれに匹敵すると思う。

 食事までの間、山を見ながら叔父さんグループの話の輪ができて、私も仲間入りさせてもらったが何時もの通りいろんな人がいた。

ついつい話に夢中になっている間にブヨの餌食になってしまった
この時期は虫対策をお忘れなく

      
快適でしかも登山者が少なかった双六小屋      疲れた胃には少し辛かった天ぷらだが
向かい合わせの布団は使わずしかも一つおき     食べては油が良く美味しい。でも年寄りには・・・。
ブヨが多く虫射され対策を忘れずに

【二日目】
 巻道ルートを飛ばしても良かったのだが確実に登る山は一つずつ確実に登って進む事にしました。中道ルートから双六台地に上がり

双六の山頂を踏んだ。360度の眺望で当然主役はいつでも槍・・・。台地上は想像したより遥かに花が少ないものでの花の百名山

双六岳はきっとカールが対象だと思う。


  
中道ルートから双六の山頂を目指す        双六台地からの槍・穂高
雪渓で直登コースは閉鎖されている        花の百名山としては台地に花がなかった

 
たおやかな双六台地からの笠ガ岳           双六山頂で笠をバックに
                             初めて携帯が電波をキャッチした

 三俣蓮華の頂上に立ち三俣山荘に下る。山荘ではまず宿泊の予約をした。後で判ったのだが本日のトップの予約だったようで、

端のベットを確保して貰えた。しかも何と泊りは11人のみ。

 
双六から1時間半で三俣山頂に立つ       三俣山荘で今日の宿泊の予約をする
                          本日一番の予約だったので端のスペースを貰う

 とにかく予定通り手前から潰していく作戦だ。私の場合は帰りに山頂に立つ考えは、何かの時に気持ちが萎えてしまう危険性が

あるので・・・特に今年の脚力不足状態では大いに考えられる。

 
    
鷲羽への登りで山荘を  ここでも槍が中心     百名山75座目の鷲羽山頂に立つ

 順調に鷲羽・ワリモ・水晶を登頂、全くどの山からも360度の視界だった。同じような風景に見えて仕方がない。ただ水晶岳は

岩場の細い道を辿るのがなんとも嫌だ。私は高所恐怖症だが・・・・・こんな山は大嫌いなのだ。

百名山を目指す以上は仕方なく登ってはいるが・・・。


    
鷲羽山頂から水晶を望む            ルートはワリモ岳頂上を巻いている
簡単そうだがこれがなかなか

 
ワリモ分岐、帰路はここから岩苔乗越に下った。 新しくなった水晶小屋と野口五郎方面の峰
埼玉の二人連れに捕まって話し込んだ

   
水晶山頂に立つためには剱岳並みの岩場・ヤセ尾根  こんな感じの登り
小ピークを5つほど越える。高所恐怖症には嫌いな山だ


何処からでも槍は他を圧倒する



 水晶岳の岩場で恐怖症の塊になっていた私を簡単に抜き去って先行する関西の二人連れのご夫人は、一人が私と同じ岩苔乗越

に下るルートを進んだ。これが以外に長い辛いコースで楽をしようとして選択したのに、ちっとも楽ではなかった。ただ途中の沢

で私は裸になって身体を洗えたので【スッキリ・サッバリ】。余談だが三俣山荘で私の下に寝た60歳ぐらいの男性の臭い事・・・

生ゴミが腐ったような臭いには閉口した。沢で洗いましょうね・・・山旅は。

  
私が怖がる岩場を平気で下った関西の二人連れ    二人連れの一人が私の後を岩苔乗越から沢沿いに
笠ガ岳まで一緒に向うが、小屋に夜6時に到着した   下った。私は途中の沢で体や頭を洗った
                                   

 先程の一人のご夫人最初は快調で私が身体を洗ったりして時間を浪費している間に、追いつき追い越して行った。しかしこのルート

は本当にタフなルートで、大きな口を開けた雪渓も数多く残っていた。万が一崩落に巻き込まれては大変だ。再度追い越した私は、

その方が確実に進んでいる事を確認しながら進む。姿が見える範囲を離れず、見えなくなる所では立ち止まって待つ事にした。 小

屋についてからその方から『確認しながら進んでくれてありがとう』とお礼を言われたが、解ってくれていたようだ。本当は一緒に

歩いても良かったのだが、下心があって一緒に歩いたり待ち伏せと勘違いされても嫌なので距離をおいて進んだのだ。無事到着

できて良かった。



 山荘の夕食は自慢の展望レストランだが、これが西日をまともに受けて熱いのなんの・・・とても食事が出来る状況ではなかった。

食事前に広島からの三人組とビールを飲んだのだが・・・これも熱いビールで・・・失敗。

ところが展望レストランに行くと冷蔵庫にはビールが冷えているではないか。さっき注文した時・・・それを売れよ!・・・思わず

冷たいビールも注文してしまった。

 
     
ご婦人の安全を先行しながら確認して進む          意外に辛かった沢沿いのコース。11時間を要して
大きく口を開けるシュルンド。岩の上に細い足で支え     山荘に到着。5時からの食事に間に合った。
ているのが解る。近いうちに崩落する            広島からの三人組と意気投合。
                            ヤケに西陽が熱くて食事が辛かった展望レストラン
                            結局この日は宿泊者10人ほど

       三日目 【笠ケ岳】  のページに続く


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