塩原元湯で新年会【栃木・塩原、那須】  10.01.23〜24
 

 
とうとう私も還暦を迎えました。そしてもうすぐ定年退職の日を迎えなければなりません。

ついこの間まで・・・【軟着陸】だとか【不安】だとかという言葉を使う人々を、蔑視していました。早く退職を

迎え思いっきり羽根を延ばして・・・遊びまわってやる・・・と、私は希望に胸を膨らませていました。バラの

色をした第二の人生を謳歌できるのに、何の不安があるのだろう・・・と考えていたのです。

 しかし遊びのことしか頭になかった私も、やっぱり当たり前の人間でした。どんどん目の前に迫ってくる

新たな環境に順応できるのだろうか?・・・という不安が日ごとに増してくるのです。

 将来のことを真剣に考えていませんでした。【遊び】【趣味】さえあれば何とかなるだろうと・・・。今となれば

『もう少し時間がほしい』なんて泣き言を言うハメになっています。

 遊びまわるためには資金が必要ですし、それを確保するためには働く事も必要です。働けば当然のよ

うに時間はなくなりますし、若い人のチャンスも奪ってしまうのが昨今の景気です。がっ、【仕事にしがみつ

いて】でも、もう少し時間をもらいたい・・・と。



 日ごろそんな不安を抱いているのですが、仲間が『新年会を兼ねた【還暦祝い】をするので出かけよう』と

誘ってくれました。暮れには毎年正月用品を買うために寺泊方面に出かけるのが定番でしたが、この暮れ

は中止になっていましたから新年会は絶対でした。宿の選定はいつもどおり女紙様にお任せです。

このところ何回か続けて幹事をお願いしていますが、外れたことがありません。今回も期待が膨らみました。

 そして見つけていただいたのが【塩原元湯】でした。

 
塩原元湯は三軒の宿があり、源泉は【えびすや】がもっています。そして隣が源泉館です。そこから見え

ているのですが最後の【大出館】には雪道を少し登り、その路から宿には坂道を下っていきます。凍ってい

るときには、少しビビッてしまいます。

 
宿はこの大出館で【秘湯を守る会】の宿です。泉質は日本に唯一と言われる真っ黒なお湯【墨の湯】

を始めと
する八つの浴槽があり、乳白色の露天風呂もあります。
 
 
 
  源泉館の離れた浴室        素晴らしい雰囲気のお風呂

 那須塩原で降りると塩原に向いました。途中で女紙様お気に入りの肉屋さんで、ウインナーを入手しました。

しかしどこでも良く情報を持っていて、ビックリします。

 元湯に近づくにつれて日塩紅葉ラインは雪が氷のように張り付いていました。雪道に慣れた鉄人氏の運転

ですから不安は全くありません。雪が舞い始めもの凄く冷え込んできましたが、源泉館で立ち寄り湯をしました。

800円と高価ですが、泉質・風情が抜群ですから惜しくはありません。鉄人夫妻は暮れにも来たそうです。

   
 大出館の玄関           部屋から源泉館を見下ろす

 
いい湯に満足し大出館に到着しました。僅かな違いで渓流マン氏も到着しました。しかし何か浮かない顔を

しています。そして・・・開口一番『いや〜まいったな〜』といいます。

まっ、彼の口癖でもありますからここでは誰も驚きません。しかしこの後・・・座は一気に笑いの渦となりました。

 彼の車はFF駆動なのですが・・・途中の山道は凍っていて・・・チェーンを着けたのに滑って登れませんでし

た。やっぱり中古のチェーンはダメだ・・・っと思ったそうです。後ろに並んだ車は渋滞になってしまい仕方なく

路肩に車を止めました。すると一人の男性が降りてきて『この車・・・FF・・・だよね』と言ったそうです。

彼は後輪にチェーンをつけていましたから・・・顔から火がでた・・・そうです。


 

 大出館【五色の湯】は混浴

 
全員がほとんどの浴槽に入りました。特に『日本に唯一と言われる真っ黒な【墨の湯】』と乳白色の五色

の湯はとろけるようでした。お風呂を十分に堪能できました。話題としては渓流マン氏がキノコについての

知識を披瀝してくれ、大いに盛り上がりました。今年は皆でキノコ採りに出かける事になりました。

いろいろ御不安もおありでしょうが・・・当たりながら勉強するのが上達の早道だそうです・・・がっ、それは

怖いでしょう。

 先生のお遍路話を聞くはずでしたが時間はあっという間に過ぎてしまい、またの機会にお願
いする事に

しました。

 
  チェーンをはずす渓流マン氏

 翌日は10時にゆっくりチェックアウトをし、道の駅で野菜などを買い求めました。お昼は那須の【かねやま】

で海鮮モノとしました。到着するとまだ一組も客はおらず空いていました。当然マグロのカマを頼みましたが

今回は小ぶりでした。でも朝ごはんをしっかり食べていましたから、少ないぐらいでちょうど良かったです。

 味はどうだったのでしょう? 最初のときよりは感動が薄かった気がします。皆さんにはどう思っていただ

けたのでしょうか。

  
 那須【かねやま】のまぐろカマ焼  海鮮丼のボリュームにビックリ

 
折角那須まで来たのですから女紙様に喜んでいただける最後のカードを出しました。私の知識のすべて

を駆使してパン屋を案内する事にしたのです。彼女もパンは大好きですから・・・。

『味で選ぶか材料などの拘りで選ぶか』と確認すると、『味』というので・・・【ペニーレイン】に即決定です。

これは喜んでいただけたようです。


 
 ペニーレインのパンを持ち帰り

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