ブログも含め、ごゆっくりお楽しみください。

2億700万円のマグロ

雑感

毎年欠かせない大間のマグロ1本釣り漁の番組。

今年も楽しみに待っていました。

マグロ漁も当然楽しみですが、その裏にある人生ドラマが観たいのです。

いろんなドラマに・・・ついつい感情移入して・・・涙を誘われることも度々。

この番組に最初に登場した伝説のマグロ漁師、山崎倉さんの死には寂しさを禁じえません。

ずーっと観てきましたからね! ご冥福をお祈りします。合掌。

豊洲市場での初競りに、この番組の放送日を併せたのでしょうけど・・・今回も驚きました。

270キロの本マグロ・・・なんと2億700万円で競り落とされました。

バブルを髣髴とさせる、話題性があって明るいニュースの反面・・・それでいいのかとも思います。

と言うのは・・・マグロの漁獲量には制限枠があって、日本への割り当ては全盛期の漁獲量に比して大幅に減。

当然、一人一人の漁師に割り当てられる漁獲量も少なくなっていて、漁師によっては割当量を釣り上げたとしても生活が成り立たないケースも。

一攫千金を狙って荒波に船を出す・・・男のロマン・・・とも思いますけど、勝者に比して敗者は廃業もやむなし。

腕の違いは認めるとしても、それ以上に市場のシステムを改善すれば解決する問題と思うのです。

競りと言う手段・・・すなわち買う側が値段を決めるシステム一辺倒が悪いのです。

統制価格になる危険はありますが、そこは頭のいい日本人・・・良いシステムに導けるはずです。

市場の需要と供給のバランスで価格が決まる経済の原則は分かりますけど、生業として成り立たなければ結果としてマグロ漁師は減ります。

米農家がそうでしたし、搾乳中心の酪農家然り。

近畿大のマグロもいいけれど・・・大海を泳ぎ回るマグロを漁師が釣って・・・マグロはそうでなくちゃ・・・と個人の感想です。

少なくても生活が成り立つ価格から競りをスタートするのはどうでしょう?

そして話題性を求めて目いっぱいせり続ける仲卸や寿司屋さんは、どんどん競ってもらって良いでしょう!

青天井で価格を釣り上げていただいて・・・大いに結構。

ちょっと誤解されそうなのでもう一言。

野菜・果物・カップ麺・パン・・・消費者に届くありとあらゆるものは、買う側が価格を決めている要素があります。

高ければ買わないし、安くておいしければそちらを買います。

だから高価でも獺祭を美味しいと思う人は、高いお金を払って買えばいい。

まずいお酒を造っていれば、売れなくて廃業に追い込まれるかもしれません。

一見、すべてのものはそういうシステムで流通している・・・と思われがちです。

市場経済の原則じゃないか! って。

でもそれらのものには生産割当がないのです。

たくさん生産して薄利多売も考えられるし、付加価値をつけて高価格での販売もできるでしょう。

が、マグロ漁師は漁獲量がきめられているという事実に・・・違いがあるのです。

 

 

 

 

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