下山時に同行者が立木に頭を打ち付けて、がけ下に転落か・・・という事故のせいで、下山が1時間以上遅れたことは、また後日報告しますが・・・。
下山して早速白樺荘で風呂に入り、ビールも注文して食事に・・・休んで夜遅く自宅を目指すつもりでした。
ですが、何故か気になって・・・ビールに口をつける前に家に電話してみました。白樺荘は携帯が通じないので、ピンク電話からでした。
妻が出て・・・『バーチャンが亡くなった』『どこの・・・?』『あなたのお母さんよ!』
何とも百名山達成と引き換えたのは、母の命だったのか・・・。でも95歳ですから天寿を全うして、苦しまずに逝ったことを思うと・・・むしろそれで良かったと思っています。
でも聞いたその時は気が動転したようで・・・動転した割には高価なビールをただ捨ててしまうのは勿体ないと思ったのか、一口だけゴクリッと流し込みました。
この一口が活力をくれました。そして一路埼玉を目指したんです。白樺荘出発は12時でした。
そして一回の休憩も無しに・・・当然トイレも一回も無しに・・・小仏トンネルからは大渋滞で2時間もノロノロ走り・・・夜の9時に自宅到着です。
気が張っていたのか運転中は疲れも感じなかったのに、布団に入ったら目が回り・・・身体の先端部はプルプルと震えどおしでした。
そして翌日岩手に向かって出発。夜7時に母と対面することができました。穏やかで・・・いかにも苦しまずに逝ってくれたことを思わせる・・・母らしい思いやり溢れる死に顔でした。
田舎の葬儀は長い日数を要し、あいだに友引などが入って・・・やっと今日埼玉に戻ってきました。ブログがアップできなかったのは・・・そんな事情だったんです。
百名山
前夜は畑薙第一ダムの堰堤に泊って、奈良の方と一杯やってました。ここにはきれいなトイレもあり、泊る人も何人かいてセキュリティ面でも安心できます。
私は4時半ごろに出発したかったので、3時半に起きて車を沼平のゲートに移動。
準備を整えてまだ暗い4時40分にトップを切ってスタートしました。大吊り橋までは林道歩きなので、暗くても歩く事ができます。
心配なのはクマですが、北海道でヒグマに遭遇した私にとって月の輪なんて幼稚園の子供を相手にするようなもの・・・。
大吊り橋は南アルプスの一つの風物詩でもあり、多くの登山者が一度は渡ってみたいと思っているのではないでしょうか。勿論私もそうでした。
横目で見ながら通り過ぎる事4度。やっと実現ですから、結構ワクワクしていました。
この写真は2日後の下山時写したもの。写真から橋の長さが実感できるでしょうか。
橋を渡って6時間以上登りが続き、11時に茶臼小屋に到着しました。それにしても南アルプスの南部のコースは、どれを選択しても厳しい登りです。
アプローチが厄介なのに加えて、厳しい登りが続くのは南アの定番。椹島から千枚への登り、同じく赤石への登り、そして聖沢を登っても、この茶臼への登りも・・・楽なコースは一つもありません。
鍛錬不足のまま挑んだ百名山目の山行。茶臼小屋では足が動かないほど、ダメージを受けてました。
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