万里の長城、的岩・・・四阿山
登頂日 | 99/10/30 |
天 候 | 晴れ |
百名山登頂順 | 8番目 |
標 高 | 2,333㍍ |
登山口 | 鳥居峠 |
同行者 | 単独 |
温 泉 | つつじが丘牧場 つつじの湯 アルカリ単純 入浴料 1.000円 |
タイム・所要時間 5:30 |

平田影郎
谷川岳の遭難騒ぎの後、一人で静かに歩きたくなっていた。同じく巻き込まれた同僚も同じ思いだったらしく、前週に一人で四阿山に行ってきたという。山は決まった。
上信越道の上田菅平ICから鳥居峠に向かう。7時を廻っていたが駐車場を営む食堂はまだ開いておらず、勝手に駐車して歩き出した。30分程はススキの中の平坦路が続く。的岩山への入り口も見落としてしまうような小さな札があるだけだ。地図で確認し的岩を見ることにした。的岩山へはわずかな距離だが斜度がきつく、ここでもう音を上げてしまった。登りきり的岩山頂から的岩までは僅かなアップダウンだ。先ほどから気になるのは登山路に沿って縁石のように低く長く続く岩。これが的岩まで続いていると後で知ることになる。
樹林が切れるといきなり現れた的岩は“万里の長城”を髣髴させ、とても自然の造形とは思えないものであった。
中央部に丸く陥没した部分があり、ここを的にして源頼朝の兵達が弓の練習をしたと言うのが語源のようだ。右端部には侵食されたのか穴が開いていて、覗き込むと岩の向こうに根子岳への稜線を望むことができた。的岩山からずっと続いていた岩、地上に現れているのは数十メートルだが、おそらくは数百メートルに及ぶに違いない。この岩には誰しも感動を覚えることだろう。


的岩から一登りで東屋に着き、ここで休みを取った。ここからは本格的な登りとなり1時間ほど懸命に足を運ぶと、根子岳からの路を併せて山頂となる。晴れているのに時々視界を遮るガスが湧き、想像していたような眺望を得ることはできなかった。
早々山頂を後にする。根子岳へのコースも考えたが、車の回収が大変になるので同じコースを下る事にした。しかし的岩の分岐からは左に折れブナ林の中を下った。更に下ると植林された米栂か落葉松が見事な紅葉となって目を楽しませてくれた。



温泉はつつじが丘牧場のつつじの湯。入浴料はやや高めだが食事も摂れるし静かな仮眠室もあり浴衣も貸してくれる。渋滞を避けて帰るため妻には遅く帰ると伝えていた。鳥のから揚げ定食と生ビールで食事とし、仮眠室で3時間ほど眠った。