登山口の畑薙への移動日を含めると4日目にして目的の聖岳に登頂。南アルプスは実に奥深く広大な山塊。達成感に包まれながら聖平小屋に向かいました。
深田久弥の日本百名山、本州最後の登頂になるはずでしたが・・・数年前からちょっと手違いがあって・・・まだ一座残っていますが。
その残りの一座も当然、今回ターゲットとしていました。しかし前にも言いましたが5日目からは天候が覚束なかったのです。そして予想通り聖岳下山の頃から、目の前の上河内岳は雲の中でした。『明日はダメだろうな~』
ほとんど腹は決まっていました。浅井さんもご夫婦も、百間洞で知り合った若者もみんな今回の縦走はここでお仕舞と考えていたようです。
聖平の手前に薊畑(あざみばたけ)という場所がありますが、多分こんな花が多かったからでしょう。写真はイブキアザミです。これも珍しい種です。
聖平小屋では宿泊者にフルーツポンチの食べ放題サービスがあります。何度も言いますが年を取ると、過激な行動の後では食べ物が喉を通ってくれません。そんな時に・・・この喉に爽やかな清涼感を与えてくれるフルーツポンチは・・・生き返るようです。
何処の小屋も登山者確保のために、必死のアイデアでお客さんを迎えます。お代わりして食べている方も居ます。このサービスは500円しか支払わないテント泊の方でも受けられるサービスですから、井川観光協会の腹は太い。
東海フォレストの送迎バス同様に、この小屋に泊まると井川観光協会の運営する送迎バスを使うことができます。翌日の10時便を予約しました。明日雨が降り出す前に下山したい。この思いは皆さん一緒でした。
ところで前日百間洞で知り合って、今日は茶臼まで縦走すると言っていた若者。聖平小屋で受け付けをやってました。最初私が気づかずにいたら・・・ニヤニヤしながら受付事務を・・・私がやっと気づいたら大笑いでした。学生時代にここで小屋番の手伝いをしていたとか。やはりホームページを覗きに来てくれるそうです。
翌朝は浅井さんと前後しながら下山。何度か沢を横断するのですが、吊り橋が数か所あります。写真は吊り橋を渡る浅井さん。
下山後、浅井さんが案内してくれた静岡市営の赤石温泉白樺荘。綺麗な施設で温泉も良質の硫黄単純泉。料理も美味しくて満足の施設。
この施設・・・浅井さんは『顔』でした。普通『案内する』というから、場所を教わる程度と思ったのですが、何と従業員からレストランの調理長からまで一目置かれる存在。
地元で活躍する名士でした。昼寝用の毛布まで浅井さんに持参してもらって、至れり尽くせり。帰りも新東名の新静岡インターまで案内してもらい、途中雨の中で濡れながらもいろんな観光施設を説明してくれました。なんとお礼を申し上げたら良いのか・・・そんな思いでいます。
『是非上毛の山にも、おいで下さい。ご案内いたします。』と申し上げたのですが、『平田さんは早くて着いて行けない』と断られてしまいました。いつか・・・どんな形であれ御恩返しがしたいものです。
話変わって・・・聖沢登山口に下山したとき、空は雨どころか青空でした。しかし私の感が良かったのか、それとも天気予報が的中しただけなのか、見上げる稜線は大雨の雷でした。当然そのあと下界でも土砂降りで、下山したことは見事に【正解】でした。
光岳を残してしまいましたが・・・また来なさい・・・という山の神様の思し召しに違いありません。
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