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旅あれこれ 関東42【小江戸佐原は水郷の街】

水郷の街【千葉・佐原、成田山】

2008/02/21

 房総方面はどうしても好きになれず、これまでほとんど訪れた事はありません。若い頃に九十九里に何度か海水浴に行った事があるだけです。

その割には水戸や大洗は毎年のように訪れていましたし、馴染みの民宿もあるほどでしたから、この違いは何なのか自分でもわかりません。

でも今回実感しました。家を出てから佐原到着が4時間を経過していました。本当に遠い遠い場所なのです。

距離がない割りに時間がかかる・・・足が遠のいて当然なのです。

 そんなこんなで馴染みのない地域でしたしこれからも足が遠のくでしょうから、今回の旅で佐原と佐倉を一泊して一緒にやっつけようという魂胆でした。

この2箇所を見ればこっち方面は十分のような気がしていました。

 
 
 佐原といえば三波春夫さんが歌謡浪曲【大利根無情】で歌う平手造酒(ひらてみき)のくだり・・・『佐原囃子が聞こえてくら~~』で耳に馴染んでいる諸兄が多いと思います。また日本最初の実測地図を作った伊能忠敬縁の街で、現在も旧宅が保存されています。

一方、街並みとしては【川越】【栃木】と並んで≪小江戸≫として知られています。

この街並みは重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。その街並みを『見てみたい』というのが今回の目的なのです。

 街並みとしては一度見ておく価値はあると思います。十分楽しめましたが・・・川越と比較してはかわいそうですが・・・何となく入りにくいお店ばかりでしたし、商売になるかどうか半信半疑で商いをしているように感じて仕方ありません。もっとダイナミックに街づくりを推進したらどうでしょう。

投資にはリスクが伴いますが、川越だってそうした街づくりに努力した結果なのですから・・・。

それでも市の職員の方が言うには『アヤメの時季はすごい』のだそうです。

街並み舟めぐり 準備中
通称ジャージャー橋 樋橋
対岸から
乾物屋さんの蔵
名物すずめ焼きを座って待つ客
三菱館は公開中
正文堂書店
伊能忠敬の旧宅から望む
水が定期的に流れ落ちる橋

 先ほどの逸話ですが講談【天保水滸伝】として世に広まりましたが、8割がた史実に沿った実話です。佐原の隣、東庄町を縄張りとする笹川の繁造と飯岡(銚子)漁港の網本だった飯岡の助五郎との縄張り争いがストーリーです。

そこに神田お玉が池の千葉道場で剣の腕を磨いた平手造酒が、酒で身を持ち崩しやくざの用心棒として登場します飯岡方が笹川方に殴りこんだと言われていますが(実際は二足の草鞋をはく助五郎が逮捕に向かったという説もある)、大利根河原の決闘として知られているこの現場に笹川方の支援に駆けつけようとする平手造酒を三波春夫が歌っていたのです。

 『止めてくださるな妙心殿、落ちぶれ果てても平手は武士じゃ。男の散り際だけは心得て・・・』

 この出入りで飯岡方の犠牲者は多数だったのに対し、笹川方の犠牲者は平手造酒だけだったと言われています。このあと暗殺された笹川の繁造と一の子分勢力富五郎と一緒に延命寺で眠っています。

 飯岡の助五郎については番場の忠太郎との遺恨も知られていますが、これは長谷川伸原作の時代小説【瞼の母】の中の話で史実ではなさそうです。

 こんな話になると好きですからどうしても長くなってしまいます。旅の話は何処かに吹き飛んでしまいました。

 3時間ブラブラしましたので移動時間を含めると、今日はもう新しいことにチャレンジする気力がありませんでした。

何となく『宿泊してまでは・・・』と思えて、家に帰ってゆっくり寝る事にしたのです。ですが同じ道を帰ってもつまらないので、30年ぶりに成田山でも行こうかと話が纏まりました。

私達夫婦の旅はいつでもこんな風にフレキシブルなのです。

 30年前に成田山まで来たのには訳がありました。あるお願いをしたのですが、見事にその祈願は成就しましたのでお礼参りの意味も含めて考えたのです。それにしても30年という月日は途方も無く長い期間だということが良くわかりました。何一つ記憶に残っていなかったのです。

 さて我が家は真言宗智山派の信徒ですが、新勝寺は智山派の本山の一つで全国に81ケ寺の別院・分院を持っています。開基は940年に寛朝大僧正の手によってなされました。写真の三重塔は25メートルの高さを擁しています。

 平成になって造られた大宝塔の下にはタイムカプセルが埋め込まれており、450年後の2434年に開けられることになっています。残念ながら生きている事は不可能ですが、後世にどんな風に伝わるのかが楽しみです。私の子孫もこの文章でこの事実が伝わってほしいものです。それまで地球は残っているのでしょうか。

 正月には全国の寺社の初詣客が発表されますが、290万人を集めて明治神宮に次いで2位の座を誇っています。

 梅園では梅祭りが催されていて、8分咲きぐらいの梅を沢山の人が写真に収めていました。写経をと思ったのですが16時で終了していました。

 折角の機会でしたから門前町を見て歩きました。多くの人が行き交い、外国人も相当数見かけました。一大観光地のようです。名産の落花生を買いました。息子を預かってくれている弟へのお土産にしたのです。

 途中で休憩を入れながら家に到着したのは22時になっていました。それにしても良く走行しました。

新しく出来た成田山三門
三重塔
平和の大塔(多宝塔)
賑わう門前町
ウナギの捌きを見せている
お店が居並ぶ
落花生を買ったお店
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