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旅あれこれ 甲信越18【小海線3 五稜郭と奥村土牛美術館】

小海線の旅・臼田の五稜郭と八千穂奥村土牛美術館

 私たちは毎週出歩いていますので、色々なところに出没します。元々信州の旅は多いのですが、特に小海線沿線は出没回数が多いようです。20年程昔になりますが渓流釣りで南北の相木村などを釣り歩いていたため、地理に明るく親しみがあるというのが最大の理由です。その後妻と清里方面に何度も通いました。小海線は野辺山付近にJRの最高地点があり、よく知られたローカル線です。

 また武田信玄の関する史跡もたくさん残っています。今NHKで放送されている大河ドラマ『山本勘助』では、この辺りが度々舞台になりました。まるで自分のことのような思い入れで見ています。

 妻は【もえぎの村】にあるとある店に飾っていたオートバイのミニチュアが豪く気に入り、買おうか買うまいか娘を巻き込んだ騒動になり、それが理由だけでも3度も清里に通いました。柳生博氏のレストラン『八ヶ岳倶楽部』を始め芸能人のお店、北沢美術館を始めとする様々なミュージアム、何より青空に映える白く雪を戴いた赤岳など素晴らしいロケーションを堪能でき、遊びのフィールドとしては充実していると思います。ただし夏は混雑しますので遠のいています。

 八ヶ岳登山では麦草峠や松原湖、清里方面からのコースを歩きましたし、甲武信ケ岳登山では川上村からコースを取りました。瑞牆山登山や紅葉狩りなどで何度も信州峠を利用しました。温泉もほとんど潰しました。ここに書ききれないほど多くのソースを持っています。ですが山行記や個別の旅エッセーなどで紹介し切れなかった部分だけを取り上げてみました。
 
 それぞれの駅で途中下車しながら【小海線を巡る旅】もいいじゃないですか。駅からハイキングのつもりで出かければ気持ちの良い散歩が楽しめると思います。

2007/01/28

 五稜郭と言いますとまず頭に思い浮かぶのは、明治維新の際に榎本武揚や土方歳三が立て篭もって官軍に抵抗した・・・あの函館の五稜郭だと思います。しかし日本にはもう一つ存在したのです。星型稜堡の洋式城郭としてこの臼田に大給松平氏が築いた龍岡城があります。日本に二つしかないという貴重な史跡ですが、どれだけの方が知っているのでしょうか。

 この佐久の地は私の遊びのフィールドになっていますし甲信地方の何処へ行くにも通りますが、不思議な事にこの城址は訪れたことがありませんでした。でもずーっと気にはなっていました。城郭・城址を訪ねるのも私の趣味の一つですから、龍岡城五稜郭は《絶対》です。

 清里の帰りに急遽寄ってみようということになりました。佐久からR254の内山峠に抜けるときに中込駅付近(佐久市の中心街)は渋滞しますので、いつも臼田から迂回しすぐ近くを通っていました。

 冬なのに暖かい日でしたが、それでも堀は一面氷に覆われていました。信州の厳しさを窺い知る事ができます。現在城址には小学校が立っていて校庭などに利用されています。周りを歩いてみましたが星型をイメージすることは仲々できませんでした。函館の五稜郭はタワーから俯瞰し星型を確認することができますが、残念ですが此処はそんなわけにいきません。僅かに説明板に星型が描かれています。

 トイレを借りようと思いコミュニティセンター(資料館)に行くと、おばあさんがお茶を勧めてくれました。

 とりあえず展示物を閲覧してから呼ばれていくと、お茶受けとして自家製のお新香をだしてくれました。

 近所のお年寄りが交代で接待のボランティアをしているようです。『美味しい、美味しい』と連発すると嬉しそうに聞いておられました。こんな冬の日に滅多にこない観光客を待っているなんて、中々できる事ではないと思います。皆さんも是非一度行ってみてあげてください。

 電車ですと小海線の《臼田》か《龍岡城》から歩いて20分~30分ぐらいです。

【氷が張った堀】
【星形がイメージできる?】
【看板に星型が】
【親切が美味しい】
2007/03/25

 中山道を予定していましたが今日は小田井~岩村田の一区間だけでしたので早く終わってしまいます

 朝のうちは雨が降っていましたので様子を見るつもりで、佐久穂町の【奥村土牛(おくむらとぎゅう)記念美術館】に先に行くことにしました。ここも何時も通っていながら一度も寄ったことが無く、予てから気にはなっていました。

 土牛は(1889~1990)横山大観より21才、前田青邨より4才若く102歳で亡くなるまで絵筆を持ち続けました。生涯日本画の画家として生きた方です。出身は東京ですが戦時中に八千穂(現在は佐久町と合併し佐久穂町)に疎開していた縁で、多くの作品を寄贈し美術館が実現しました。

 展示作品は《素描》《スケッチ》《リトグラフ》が殆どですが、味わい深い作品も多くあります。私が一番魅せられた作品は【子牛】です。実に優しい目をした子牛が描かれていて、土牛の優しい心根までが表現されているような作品でした。妻は【柿】という作品に惹かれたようです。淡い色使い、優しい表情・・・十分満足できました。

 八千穂駅の真向かいで、歩いて1分です。雨が降っていても濡れずに行けるほどです。ただし列車の本数が少ないので確認をしてから出かけましょう。

 次に向かおうとして受付の女性の方に【小海町高原美術館】の情報を尋ねると色々調べて教えていただいたのですが、どうもその情報が間違っていたらしく駐車場まで追いかけてきて教えていただきました。親切にビックリ・・・です。松原湖畔のこの美術館は冬季間は閉鎖で4月からオープンです。

【奥村土牛美術館】
【八千穂駅前付近の町並み】
【優しい目をした『子牛』】
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