四国の名城と街並みを巡る
2009/10/09~12
四国に2座ある百名山をやっつけるチャンスを覗っていましたが、タイミングとしては今年・・・と決めました。
事前にJRの【サンライズ瀬戸】のチケットやレンタカーの手配、さらには宿の手配。早くから準備をしていましたからおそらくは可能だったと思いますが、仕事の性質上【天候】次第ではキャンセルの必要が出来たり・・・と考えると面倒な気持ちになっていました。そんな時妻が『退職後の旅の練習で【車生活での旅】をしてきたら・・・』と言ってくれました。この一言で今回の旅は車で・・・と決めました。
性格上・・・行くとなるとあれもこれも見たくなります。本当に欲張りな性格で盛りだくさんの計画を作ってしまいました。それを見ていた妻が『そんなに沢山計画したら、私と行くところが無くなってしまうでしょう』とキツイ一言。本当にこんな計画が4泊5日で可能なのでしょうか。しかも四国への往復は実質二日を必要とするのに・・・。
【計画】
- 【9日】石鎚山登山→→→内子【八日市護国の街並み】→→→大洲【おはなはん通り・ポコペン横丁】
- 【10日】大洲【おはなはん通り・ポコペン横丁】→→→西予宇和【卯之町】→→→宇和島【宇和島城】→→→松山【松山城・道後温泉】→→→脇町【うだつの街並み】
- 【11日】脇町【うだつの街並み】→→→貞光【二層うだつの街並み】→→→丸亀【丸亀城】
- 【12日】丸亀【丸亀城】→→→剣山登山→→→阿南市【友人宅訪問】→→→帰宅
西宮で名神を降りた後・・・心配したとおり迷ってしまいました。【徳島方面】【四国方面】【明石海峡大橋】【淡路島】など一切表示が無かったのです。とりあえず岡山を回ってもいいや・・・と思って姫路を目指したのですが、運良く京橋Pでライダーに道を聞くことが出来ました。結果としては間違っていなかったのですが、本当に心強いレクチャーで感謝・感激でした。第二神明道路まで行くと案内も出てきて、問題なく四国へと導いてくれました。ライダーに手を振って挨拶をすると、手を振り返し月光仮面のように去っていきました。
橋を渡って少し心に落ち着きも戻り、淡路島で休憩にしました。対岸の明かりは不夜城のごとく輝いています。なぜかしらもの凄く遠くまで来た感覚に包まれ、一抹の寂しさを感じずにはいられませんでした。
石鎚山の天狗岳は紅葉が丁度ピークで、ポスターなどで紹介されているあの状態でした。ここまでやってきた辛さや一人で四国まで来た後ろめたさなど、全てを忘れる事が出来る程の紅葉。二度と見ることは出来ないでしょう。京屋旅館で温泉に入りましたが、冷鉱泉なのに鉱物イオンは桁違いのいい温泉です。
急いで内子に向かいました。西条まで戻らず小松へショートカットをしたのです。お陰で内子には16時に到着できました。『駐車場は17時まで』と言うので時間が足りないと思って考えていたら、担当の女性が鍵のかからない別の出口を教えてくれました。時間の心配が無く見学できましたし、今夜の宿泊地も聞くことが出来ました。町の成り立ちや街並みの紹介は省略します。是非自分で楽しみながら確認してください。街並みは駐車場から1分です。早速入り口の果物屋さんでブドウ・ミカン・柿を買い求めました。この旅の間中ブドウがエネルギー源になってくれましたし、口の寂しさを紛らわせてくれました。助手席に置いて抓んでは口に運び・・・を繰り返していたのです。美味しさは関東のほうが一段上でしたが、十分安い買い物でした。
街並みをゆっくり歩いて蝋燭屋さんなどに寄りこんで見学をさせていただきました。外国人の見学者なども結構訪れていました。しかしマナーはいけません。ミカンの皮などを『ペッ』と通りに吐き出しています。呆れた国から来ているようです。中国人ならいざ知らず、西欧人の顔をしていましたがひょっとしたら南米から?
本日の泊まりは道の駅『きらり』ですが、その前に近くのスーパーでお刺身や鯵フライ、そして大切なビールを買い求めて準備は完了です。朝食用にはパンやコーンポタージュそしてふんだんにある果物です。
この道の駅は国道から川を挟んでおり比較的静かなうえ、トイレなども非常に清潔で好感が持てました。
スーパーで求めたお刺身は豊後水道で上がったものでしょうに、埼玉で求めたものと違いは感じませんでした。でもビールは全国共通で美味しくしっかりいただいて・・・夕べの睡眠不足もあいまってぐっすりと眠れました。この道の駅の今夜の宿泊車は20台ほどですが、私の近くには4台だけでした。福島から軽自動車で来た遍路の兄ちゃんと隣同士になりました。車では初めてだが神戸で迷う事は無かったそうです。若さがあるので頭が柔軟に対応出来るのでしょうか?
翌朝は6時に起きて朝食にしました。今回の旅で計画達成の可否は今日にかかっているのです。8時前には大洲の町にいました。駐車場は開いていませんでしたが、大型の駐車場に停めて『おはなはん通り』を歩きます。明治の街、肱川沿いの河川公園、ポコペン横丁、赤レンガ館・・・これだけ回るとやはり1時間はかかってしまいました。ポコペン横丁には大洲中の琺瑯看板が集められたようなコーナーがあり、これはマニア必見でしょう。そして日曜日の今日は広場が開催される日ですから、中華そば屋さんが仕込みを始めていました。
早くから私が行ったので不審者と思ったかもしれません。しっかり言い訳はしておきましたが、信じてくれたかどうか・・・人相が人相ですので・・・不安です。ついでに大洲城も見学して次に向かいます。
卯之町は駐車場が見つからずにウロウロしていましたが、小学校の前で若い奥さんが商工会のを使えと教えてくれました。街並みとしては小規模ですが歴史的には価値が感じられますので是非訪れてください。開明学校も面白い建物です。松本の【開智学校】と姉妹館提携をしています。
宇和島を目指します。国道から所々でリアス式の海岸線を望め、豊後水道は太陽の光りを受けて鏡のように輝いていました。今回の旅で一番遠い場所です。相棒はこの辺りの40番代札所を次回に歩くことになっています。ただ通り過ぎるのはもったいないのですが、始めてしまうと性格上困ったことになりますから、来年以降たっぷり時間が取れるまで諦める事にしています。
ナビがあるのに宇和島でもお城が一発で見つかりませんでした。お城としては小城という感が否めませんが、歴史的には逸話も多く残され、また現存する十二天守としても貴重なものです。
宇和島から松山までは高速を利用する事にしました。松山インターからは大渋滞で動きがとれず、イライラのし通しです。しかも案内表示も悪く中々お城に到着しません。やっと到着できたと思ったら今度は駐車場がどこも【満車】表示です。お城の近くを何週も回っていましたら、やっと運良く空いてくれました。近くの駐車場を探すより、お城から少し離れた場所の方が見つけやすいと思います。
ロープウェイに乗り込み容量が一杯になったカメラをいじっていると・・・あれれっ・・・2日間のデータが削除されてしまいました。ちょっと待ってよ! 勘弁してよ! この写真が無かったら・・・この写真がほしくて何万円もかけてここまで来たのに・・・信じられない事態です。
やっぱり安いだけで選んだカシオのカメラ・・・安物は安物でしかありませんでした。2年も使っていないのにレンズユニットが壊れたり・・・いきなりフォーマットしたり・・・呆れた技術レベルです。
レンズユニットも2年で故障なんておかしいと言ったのですが、『部品にはレベルの低いものもあり、偶発的な部品の不良は・・・メーカーは負担できないので消費者の負担』だそうです。相手した社員は謙虚に説明する姿勢は微塵も無く、自社のレベルを棚に上げ一方的にクレーマー扱いです。そんな会社近いうちに潰れるでしょう。消費者が許しませんよ、そんな体質。松下翁の精神を引き継ぐパナソニックだけですね・・・信頼できるのは。同じような案件でいつもきちんと対応してくれます。知っていますか・・・商品の宣伝を一切やらずに温風ヒーターの回収を訴えている事を。立派ですし信頼できます。こんな対応を見ていると比較するだけでもパナソニックに申し訳ないのですが、企業の社会に対しての意義を全く解っていない会社ばかりで、どうなるのでしょう・・・日本は。私は経○連の会長さんの会社とカシオの商品は買わない事にしています。
お陰で写真の無い旅になってしまいましたが、たまたま相棒がお遍路の途中で写してくれた写真がいただけました。この記事のアップも1ヶ月ほど写真を待っていたのです。
松山インターが大渋滞でしたので、これを避けて川内インターへ向かいました。うどん屋さんを探しながら向かったのですが、休憩時間だったり入りにくかったりで入りそこなってしまいました。そこでサービスエリアで食べたのですが、そのジャコ天うどんの美味しいこと・・・サービスエリアでもなめてはいけません。十分満足の味でした。ところで【ジャコ天】とはジャコの入ったかき揚げと思ったのですが、早い話が【さつま揚げ】でしたから・・・少しガッカリしたのですが・・・食べてビックリ・・・美味しかったです。
残すは脇町と貞光ですがそろそろ時間との勝負となってきました。今回は丸亀城は諦めました。脇町も貞光も確りした街並みで人気の程が十分理解できました。特に脇町は夕方だと言うのに溢れるほどの観光客です。町歩きの本質を確り確認できました。
この日もスーパーでお魚とビールと明日の山で摂る食事を求め、道の駅『ゆうゆう館』に向かいました。明日はイベントがあり早く車を動かしてほしいと言われたのですが、山登りなので暗いうちに出発しますと話すと安心していただけたようです。ここは裏にも一段低い駐車場があるのですが、物騒なので表側に停めました。寂しさのあまり毎晩相棒や女房と話しこんでいたので、携帯の電池は赤信号です。道の駅で『充電させて』とお願いすると、気持ちよく了解していただけました。ご親切ありがとうございました。旅先で携帯を使えない生活は考えられませんから、本当にありがたかったです。小うるさい事を言う施設が多いのに、貞光のゆうゆう館は・・・皆さん、お買い物等よろしくお願いします。
充電中、奈良から来たというご夫婦が『明日は剣山ですか?』と声をかけてきました。どうして解ったのでしょうか? 小一時間話し込んでしまいました。百名山は50座を越えたそうです。
こうやって話せる相手が出来るといいのですが・・・やっぱり一人の旅は寂しいです。私には向きません。一人になった途端、無性に人が恋しくなってしまいます。
この翌日剣山に登頂し、阿南に向かいました。友人宅にお邪魔してご馳走になり、翌日は山登りをして午後から帰途に付きました。鳴門海峡では丁度橋の下に渦が巻いており、走りながらではありますが見ることが出来ました。すごい迫力でした。聞こえないはずの音が届いた気がします。
帰りは神戸の渋滞と東名の工事で阿南から10時間ほどかかりました。平日ですから少し時間を調整して0時を回ってから高速を降りました。深夜割引適用で高速代金は5,000円ほどでした。
写真が無くなったり・・・駆け足だったり・・・とても満足のいく旅ではありませんでしたが、本当に楽しい旅でした。でも次はやっぱり一人ではない旅をしたいものです。