世界遺産 屋久島を満喫
世界遺産 屋久島 【鹿児島・屋久島町】
2013.06.23(日)~26(水)
そもそも今回の旅は、梅雨の時期に屋久島を選択したことから間違いであった。鹿児島空港からのエア・コミューター機は条件付きでのフライトとなる。
30人乗りのプロペラ機の恐怖は飛行機嫌いの私を恐れさせるには十分であった。運よく屋久島空港到着時に雲が切れていて、プロペラ機は無事着陸。
ずっと不安な思い出騒ぎ続けている私を見かねて、隣の席の若い女性が『私は屋久島出身でいつも乗ってますが、心配ありませんよ』と励ましてくれた。少しは救われた気がする。
それにしても30人乗りのプロペラ機だなんて・・・今の時代に。滑走路が短くてこれしか飛べない。
着陸時にブレーキをかけて飛行機が停まった場所は護岸の手前数十㍍だった。確かに雨の日なんて無理かもしれない。
空港に着いた途端に今度は豪雨に見舞われる。しかしトヨタレンタカーが空港まで迎えに来てくれていて、濡れずに済んだ。
私の名前を掲げて待っていてくれた。何ともありがたい。迎えに来てくれるとは聞いていなかったので、少し感激する。
しかしこの時点では土砂降りの雨で『明日の登山は無理だな』と。
泊まったホテルは安房川の流れが直接ぶつかってくるような位置にあって、この日の雨で大増水で今にも溢れそう。
怖かったなあー。翌日の減水した川と比べてみてください。
屋久島の定番はトビウオの料理。あまり美味しいものではないが、とりあえず名物は食べておかないと。
翌日は登山を中止して、島内観光に出かけた。8時までは雨が降っていて選択は正解だったと思っていたが、ところが8時を回ると雨が上がってちょっと後悔。
全くその不安の通り、翌日に現実となってしまった。翌日は大荒れで雨の登山になってしまい、この日に登っておけばよかった。結果論だけど。
島内の周回道路は狭いところがあり、特に西部林道は乗用車でさえすれ違いができない。そこでレンタカー会社もホテルも・・・みんなで観光客に【右回り(時計と反対)】を徹底して勧めている。
おかげで交差で苦労することは少ない。
ガジュマル園に向かう。ガジュマルとは『がんじがらめ』から来ている名称で、写真を見ていただくと『なるほど』と理解していただけると思う。
そしてウミガメの産卵地もぜひ見ておきたい。砂浜に卵と思えるものが沢山転がっていた。どうしたのでしょう・・・無精卵のようなものなのかな~。
駐車場には『車上狙いに注意』の看板が沢山あった。是非注意しながら車を離れる必要がある。
西部林道には生き物が多い。特に屋久鹿。小型でほとんどが番で歩いている。屋久鹿が小さいのは・・・天敵がいなかったため・・・とされている。
猿も沢山見た。また嫌なものでは【ヒル】も多く生息しているらしい。こちら側からの登山は要注意らしい。
安房から出発して右回りで西部林道を終えると、島を半分以上周回したことになる。
今日の目的はここからだ。まず【日本滝百選】大川の滝へ。
駐車場が狭くて駐車に困ったが、みなさん林道に入れて路上駐車している。流石の日本滝百選で物凄い水量でダイナミック。垂直に限りなく近い【滑滝】風。
湯泊温泉も楽しみにしていた。ここでも車上狙い注意の看板が沢山あって、浴槽の縁まで荷物を持って行く。申し訳程度に衝立が立っていて男湯・女湯が分けられている。
最初気が付かず脱衣所から遠い方の女湯に入っていた。
しばらくすると家族連れが見学に来た。お母さんと娘さんが二人。
驚いたことに男性が入っているのに気が付いたら、帰るものと思っていたが帰って行かなかった。
雰囲気だけを楽しんで平内海中温泉に向かう。旅行の前からこの湯には絶対に浸かって帰ると固く決めていた。干潮の時間で無いと入れないのがこの温泉の希少価値。
心配していたがこの日は大潮で前後5時間ほど入れるので、実際には何時に行っても入れたようだ。
とりあえずは干潮が13時だったのでそれに合わせて行ったが、波しぶきがほとんど届かないほど波は遠くまで引いていた。
前日の雨が川の上流から運んできた木くずなどが浴槽を覆っていて、最初は知らずにこれに入っていた。今思うと上流から流されてきた蛇も居たかもしれないよ。
一番海に近い浴槽だけはゴミがなく綺麗だったので、とりあえずこれに入っていた。温度もこれが一番適温だった気がする。
そうこうしているうちに管理人さんがやってきて掃除を始める。私もタオルを腰に巻いて大切なものを隠してお手伝いする。
30分程かかったが浴槽は綺麗になった。管理人さんと話が弾む。
屋久杉の加工したものを『持って行け』と言ってもらえたが、私はそっち系にあまり趣味がないので上手くお断りした。それにしてもみなさん親切で・・・。
この後若い女性の観光客がガイドさんとお風呂に入りに来たが、私たちがいたので入らずに帰った。
ここは水着が絶対禁止でその女性のTシャツの下には水着がのぞいていた。管理人さんがいたので断られると思ったのだろう。
入り口の看板にも確り記載されているが・・・。
一番下流側の浴槽で、この浴槽だけはゴミがなく綺麗な状態だった。念願を果たせて千尋の滝に向かう。
少し林道を奥に入るが、展望台まで車が入るのでアクセスは楽だ。
地図で見ると展望台から滝まで1キロ近くあることになっている。しかし実際には目の前にあるように感じるほど凄い水量で落下している。
しぶきが飛んできて、飛沫を浴びてしまうと勘違いする。これも見事な滝だ。
前日の天気予報では、翌日は天候が回復するはずで登山をわざわざ翌日にしたのに・・・ホテルに戻って予報を確認すると・・・なんと翌日は【悪天候】に予報が変わっていた。
そんなことじゃ今日登っておくべきだったと後悔したが・・・後の祭り。翌日は大雨の中を登山する。
最終日、屋久島空港からの飛行機は欠航となり、あわてて高速船のトッピー発着場に向かう。
トッピーは波が4メートルまで走ってくれるので、飛行機よりは運航する確率が高いそうだ。
地元の方が一緒にいたので帰ってこられたが、一人だったら訳もわからず屋久島にもう一泊することになったと思う。
ちなみに7万円のツアー代金から欠航分のエアコミューター代金が11.000円も返金された。これはありがたい。
トッピー代8.000円を差し引いても3.000円も浮いた。
鹿児島港から鹿児島空港へのリムジンバス代金2.000円まで支払えたので、全くラッキー。
トッピーの旅を楽しめたことが何よりの経験ともなった。