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36-4. 谷川岳

蓬峠と武能岳を馬蹄形の半周で・・・ 【トマノ耳1,963㍍、オキノ耳1,977、一ノ倉岳1,974、茂倉岳1,978、武能岳1,759】

メ モ
登頂日 16/06/18(土)
天 候 晴れ
百名山登頂順 7番目 (再登頂)
標 高 1,977㍍
登山口 西黒尾根登山口
同行者 単独
温 泉 なし

タイム
場所・地点 往路 (着) 往路 (発) 復路 (着) 復路 (発)
西黒尾根登山口 : 6:10 : :
ガレ沢の頭 8:10 8:15 : :
トマノ耳 9:45 9:50 : :
オキノ耳 10:00 10:05 : :
一ノ倉岳 10:55 10:55
茂倉岳 11:10 11:25 : :
武能岳 12:45 13:05 : :
蓬ヒュッテ 13:45 14:00
JR土樽駅 16:20 :
所要時間 10:10

平田影郎

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今回の計画は花の百名山に名前を連ねる・・・蓬峠・・・を訪れるためのもの。花の百名山を目指した時から、どうしても訪ねたい場所として記録していた。

花の百名山・・・と言ってもなかなか難しくて・・・田中澄江の随筆である、元祖【花の百名山】、更には改訂された【新花の百名山】更にさらに【改訂花の百名山】、そしてまた更にNHKが放送した【NHK版】、最後に【決定版花の百名山】・・・難しい。

それぞれ取り上げられている山が微妙に違っている。どれを自分が踏破しようとしているのか・・・一応、決定版を目指してはいるがこだわりは無くどれでも花が咲いていれば良い・・・としている。

日本百名山は全国に散らばっていて完全踏破が難しいが、花百は花が咲いている時期に限定すると、更に完踏が難しくなる。

その蓬峠・・・決定版には含まれていない。しかし谷川岳はどの花百にも取り上げられており、谷川岳とセットで踏破したいという狙いだ。そして武能岳も踏破したい・・・となると土合から土樽への縦走となって、今回の山行である。

土合の駅前駐車場はまだ10台ほどが置けそうだったが、次から次と登山者がやってきて・・・もう少し遅かったら道路の反対側に置く事になったかも。それほど登山者が多かった。

20分ほど歩いて西黒登山口へ。途中指導センターで登山届を提出した。既に職員の人が出勤していた。挨拶をしてトイレを借りる。

土合駅
西黒尾根登山口

ラクダの背までの登りで3組に抜かれたが、2組は抜いている。西黒登山口からラクダの背まで2時間だから、ここまでは何時もの時間でクリアしていた。

ラクダの背の鎖場で何組かが追いついてきて、少し詰まったが若者のグループが休憩に入ったのでゆっくり上った。

ラクダの背(コブ)の鎖場
ラクダの背からトマノ耳を望む

マチガ沢からの道を併せると、道は一気に急登となる。今回はここからが辛かった。この短い距離で30分も余計に時間を費やした。これがあとあと尾を引いて結局は土樽を3時台の電車に乗る事が出来なかった。

次の電車を待つこの時間が、実は楽しい時間なのだ。土樽の待合室は一種社交場と化して、話に花が咲く。今回も良い人と知りあえて、2時間の待ち時間が有意義であった。

岩剛新道合流点・・・ガレ沢の頭
尾根を振り返る

トマノ耳への登りに入ってから、なんだか私でないような・・・まるで高山で呼吸が苦しい状態に似ていて・・・辛い。今年は既に6回目の山行で、こんなに辛いはずがないのだが。いつもの年より軽い山だけだったかもしれない。

ザンゲ岩まで登ると、もう先は見えたようなもの・・・やっと一息つけた。それにしてもザンゲ岩の脇のスラブは昔は滑りそうで怖かったが、経験を積んだせいか今はそれほどの恐怖を感じない。

岩場で休憩する登山者
ザンゲ岩を過ぎる

この登りで5~6人には抜かれた。それほど青息吐息で登ったのだった。心拍だけではなく、膝と言うか足にも力が伝わらない感じがして今日の行程の長さが不安になってしまった。

肩の小屋手前に唯一細い雪渓が残っていた。

肩の小屋で休まずに進む。

肩の小屋近くに残る雪渓
肩の小屋

いつもより苦しんだトマノ耳も写真を撮る数分間だけ、息を整えてオキノ耳に向かう。振り返るとトマノ耳で憩う人々が見えた。この日はロープウエイが点検で休業。したがって登山者は西黒尾根に集中した感がある。

一つの頂トマノ耳・・・別称薬師岳
オキノ耳稜線からトマノ耳を振り返る

オキノ耳で食事とした。朝食は早すぎてパンを一個かじっただけだったので、ここでしっかりパンとバナナで腹ごしらえをする。長丁場なのであとあとエネルギー不足で泣きを見ることになるから、食欲がなくても無理にも押し込む必要がある。

トマノ耳で憩う登山者を望遠で
もう一つの頂オキノ耳

のぞきから一ノ倉沢を覗くと思わず身震いが出る。高所恐怖症の私には辛い場所だ。

のぞきを過ぎて一旦下ると、一ノ倉へは辛い登りがある。そこで20名ほどのツアーが停滞していた。どうせならもう少し停まっていてほしかったが、私が追いついたとたんにスタートしてしまった。一般的にツアー客には、女性と高齢者が多くジリジリしながら後ろを進む。すると最後尾の人が気が付いて・・・すみません、上で休むと思うのでそこで良いですか?

と聞いてくれた。流石にこの登りで20人を抜くのは辛い。大丈夫です、上で良いですよ・・・と答えた。ありがとうございます・・・とっ、実に確りしたツアー客だった。ガイドならともかくも、気づかいしてくれてたのがお客さんだから・・・。

一ノ倉への稜線・・・のぞき・・・から一ノ倉沢
オキノ耳を振り返る

上に着くとツアーは休憩に入った。ここで追い越した。

茂倉岳へは大した上りではなく、あっという間に到着する。この区間は夏に花がきれいで、楽しみなコースでもある。

茂倉岳で大きく休憩を入れた。この間にツアー客が追いついてくる。武能岳まで後ろを歩くのは嫌だったので、休憩を切り上げて出発する。

一ノ倉岳に立つ
茂倉岳山頂

武能岳までの登りはどれほど辛いのか、全く予備知識がなく・・・あまりに辛かったら、茂倉から土樽に直接下山する方法も考えられた。ガイドに聞くと・・・長いだけでそれほどきつくは無い、一ノ倉への登りの方が辛い・・・というのを信じて武能岳を目指すことに。

歩いてみてはどっちがどっちとも言えず辛い登りではありました。まあ何とか無事にたどり着けました。

この区間で馬蹄形で土合から白毛門を超えて清水峠を回ってきた方に何人も会う。凄い人ばかりで、このまま谷川岳を回って今日下山するというのには驚かされた。この日は・・・ロープウエイもないのに・・・。

武能岳から茂倉岳への登りは、ここまで歩いてきた人にとっては本当に辛い登りとなる。私は逆方向で少し救われる。

遥か遠くに聳える武能岳
茂倉岳への稜線を振り返る。左は一ノ倉岳

武能岳の山頂では上りと下りの両方向の人が、とりあえず1本立てる場所。またこの日は360度の眺望が効き素晴らしいロケーションを楽しむことができた。

休憩を入れたのは3時の電車を諦めた事でもあった。3時何分だったのか記憶になく・・・3時50分ならまだ間に合うかも・・・とも思ったが、既に時計は1時。あと3時間で土樽までは無理と判断したのだった。実際には3時20分だったので、2時間半しかなかった。全然無理な話で・・・結果としては努力をしないでよかったし、急いでいたら事故を起こしていたかも。

それにしても蓬峠まで遠い。小屋が小さく見えている。あそこまで本当に40分で行けるのか疑問だった。

武能岳山頂から蓬ヒュッテを望む
何とか到達した武能岳

実際に要した時間は40分。ここでもコースタイムを短縮できていない。下りの楽なコースなのに。

結局この日は夕方6時の電車を利用するペースで歩けば良かったのだ。

蓬ヒュッテで飲み物を買って喉を潤す。10分下れば冷たい水が飲める水場があると教えてもらったが、とりあえず直ぐ飲みたかった。ポカリスエット系の飲み物ばかりだったので、何かスッキリするもので喉を潤したかった。

小屋前に赤ちゃんを連れたご夫婦がいて・・・何か月?・・・8か月です。ちょっと大丈夫かな!

蓬ヒュッテ、意外に確りした建物
ヒュッテから10分の水場

蓬新道は暗い樹林帯の中を延々とくだる。何時クマに遭遇するともしれない不安もあるし、見通しの効かない登山道で気が重くなる。一刻も早く解放されたいのだが・・・。

東俣沢出会いにでて、やっと暗い樹林の中から出られると思ったが早計だった。そこから沢に沿ってさらに1時間は樹林の中を進む。

林道に出てやっと暗いジメジメした精神状態から解放される。でも林道もさらに1時間歩くことになる。

歩いて歩いて・・・土樽駅は4時20分だった。電車はちょうど1時間前に通過していた。妻に電話で6時の電車と伝えると、疲れているから眠ってしまわないでねと注意を受ける。

心配だったようで6時の電車の20分前にメールを入れてくれた。でも私にはその心配は無かった。

土樽駅の待合室は何時もこの待ち時間が社交場となる。この日も大障子の頭を回って下山した若者と意気投合し、眠るなどとんでもないような楽しい時間を過ごしていたから・・・。

長い蓬新道
土樽駅は2度目

花の百名山 谷川岳で出会った花

? 不明
ハクサンチドリ
ヨツバシオガマ
アカモノ
キンポウゲとリンドウ
ハクサンコザクラ
ウサギギク
ハクサンイチゲ
・・・スミレ。ひょっとしてムシトリスミレかも
タテヤマリンドウ
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