最後のピーク蓮華岳までは約1時間を要して到着、残念なことに昨日同様にガスが巻いてきて視界はイマイチ。小屋から直ぐは岩場の厳しい登りでしたが、登りきるとその後はたおやかな稜線歩きでした。
コマクサが有名な山ですが、時期的には終わりで僅かに残っているだけ。
花の形が【馬の顔】をしているので【コマ(駒)クサ】なんです。
とうとう予定のピークすべてに登頂することができ、達成感にあふれています。高所恐怖症の私としては少しばかり嫌な岩場の登りや、切れ落ちた崖っぷちを進む場所もあり・・・それでも何とかやり遂げました。
つま先を入れて崖の写真を撮ってみました。ストックの垂直から斜面の角度を想像してください。ほとんど絶壁です。こんな場所が5・6か所、延べの延長にすると500㍍はあると思います。
3日前に掲載した写真でもお分かりいただけたはずですが、あんな岩場の急登りも数か所あります。とは言っても高所恐怖症の私が行けたのですから、口で言うほどの厳しさはありません。
小屋が見えると下でご夫婦が私を見つけ、手を振ってくれました。降りて行くと拍手で・・・達成感に包まれていた時でしたから、拍手での歓迎は嬉しかった・・・。
ご夫婦に私のURLとして『平田影郎』という【検索ワード】をお教えしました。きっと来ていただけたと思います。お蔭で楽しい山行でした。ありがとうございます。
またどこかでお会いできることを念じています。
ご夫婦は針の木小屋に宿泊しますし、私は下山です。心を遺して下山にかかりました。
針の木岳は日本三大雪渓の一つを抱えた山としても有名です。この雪渓を登るためにこの山を選ぶ登山者もいます。日本百名山ではないのに人気が高いのは、そのことも要因です。
三大雪渓とは【白馬岳の大雪渓】【剱岳の剱沢雪渓】そして針の木雪渓を言いますが、これで私は3か所を制覇するはずでした。今回はアイゼン(雪を歩くスパイクのような道具)もザックに入れていたのに・・・使えませんでした。
雪渓が解けてなくなっていたんです。雪渓が解けると強度が弱まりますから、万が一歩いている時に崩れてしまうと大変危険です。ですから残っている部分も通行禁止になっていたんです。またいつの日かリベンジに出かけなければならない・・・私の人生登山計画は一進一退で、遅々として進みません。
僅かな足で支えられているが・・・いつ落ちても不思議でない状態の雪渓。数年前に新潟県で事故があった時は3人(?)が、お亡くなりになりました。白馬の雪渓が崩落して亡くなった方が出たのは、私が歩いた5日ほど後の事でした。
お蔭で雪渓の脇に作られた山道を下ってきました。雪渓を歩くよりも遥かに厳しい下りで時間も多くかかりましたが、小屋の方たちが出て岩場に鎖を付けるなど整備をしてくれていました。ありがたいですね・・・。
登山は常に危険と隣り合わせ・・・を知らなければなりません。だから常に厳しいルールや高いモラールが求められるのですが、そのことを理解できずに山に来ている人も多いようです。
下の写真を良く見ると小さくですが、右側の岩壁に貼りつくような数人の人が見えています。整備の方とその脇を下る登山者です。
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