山をあまり知らない人のために少し説明させてください。
日本には大きく分けてアルプスと言われるものが3つあります。
当然誰でも知っている飛騨山脈、通称北アルプス・・・またその隣に木曽山脈、通称中央アルプスがあります。そしてもう一つが今回私が登った塩見岳を含むのが赤石山脈、通称南アルプスです。
北アルプスに登山するには富山側からなら有峰林道を経由して折立に、長野側からは扇沢や中房温泉、上高地・・・など整備された多くの登山口があり、アプローチが非常に便利であり、さらには山小屋も整備され登山者の人気も一番高いのです。
アプローチが便利で・・・アルプスとは呼ばれませんが、八ヶ岳も非常に人気があります。
私も大好きな山塊ですでにこの地域の山には10回ほど登っています。
こうした人気の山に対して南アルプスは・・・イマイチ人気が高くない気がします。
同じように登山基地と言われるような整備された登山口もあり、日本で2番目の標高を誇る北岳に登るための広河原がそうです。
しかしこれは南アルプスの北側部分に限られます。いわゆる南アの南の部分は長ーい林道を延々と走らなければならないような登山口が多いんです。
静岡県側から入山するには寸又峡の最深部、畑薙ダムからさらに東海フォレストが運営するシャトルバスを利用して、やっと到着することができます。
今回、この道も崩落して南アの南部はほとんど壊滅状態でした。今日電話して確認したら数日前から問題なく運行されているそうで・・・18日から4日間かけて、椹島から入山して悪沢岳と赤石岳に行く計画を実行することにしました。お盆を挟んで10日間ほど何も予定の入っていない期間が、ぽっかりとできたんです。
ところが・・・予報では18日ごろから全国的に天気が崩れるそうです。4日間3.000㍍クラスの高山を縦走するのですから、悪天候は生命の危険に関わりますし、何より眺望は得られずしかも辛い歩きでは楽しくありません。
百名山の完登もここまで遅れれば、折角なので良い日に登りたいと考える余裕が出てきました。今までは少しでも早く達成したかったのですが・・・どうせなら楽しい山行で達成したいんです。
そこで今回はこのコースを諦めて・・・何とか天候が持ちそうな18日のうちに登頂できる光岳(てかりだけ)にしました。ここも数日前まで崩落で林道が通行止めでした。これをしっかり確認してアタックします。往復15時間ぐらいを要する山ですから、日帰りは難しく山小屋に泊まることになります。
19日は雨らしいのでまた崩落が起きれば閉じ込められそうですから、不安も残っています。しかし、10日間もあった時間を無為に過ごしてしまっては後悔しそうでもあり・・・一座だけでも登っておきたいんです。
9月に入って天候が落ち着いたら南アの南を大縦走し、悪沢岳、赤石岳、聖岳(ひじりだけ)など名だたる山々の頂きに立ちたいと思います。南アルプスにある日本百名山の登頂が終われば、残りはいよいよ北海道と九州の山になります。
これからがながいなーー・・・きっと。
写真は11日の塩見からの眺望です。
南アルプスで意外な人気の蝙蝠(こうもり)岳とその左に富士山が見えています。
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