湯治中に友がやって来た《秋田・玉川温泉》
2005 秋
玉川湯治は玉川薬師神社の鳥居前でラジウム浴をする事が、一番重要だと思っています。ですから我が家は一日3回を目途に実施します。一回約30分で3回ですから一日に1時間半をラジウム浴に当てます。
源泉浴は一日3回、1回あたり1時間を要しますから一日3時間です。岩盤での温浴は無理せず1日2回にしています。1回あたり1時間ですから1日2時間になります。これを一日に割り振って実施しています。湯治とは全く忙しいものです。この間に食事の準備や休憩・洗濯などを組み合わせて一日が終わります。
今回は3日目あたりから玉川発疹が出ました。この発疹・・・説明すると長くなりますので省略しますが、効果のバロメーター的に考えている人もいます。確かに信じるに足る部分も考えられますが、基本的には肌荒れと思います。強酸性PH1.2の硫化物泉はまるで塩酸の中に浸かるようなものですから。
岩盤に横になっていると回りの色が一日一日変わっていくのが分かります。秋の湯治はこれが楽しみなのです。10月始めだというのに湯治棟の廊下には石油ストーブがうず高く積まれています。玉川はもうそんな時季なのです。
今回の湯治では友が東北旅行の途中で会いに来てくれました。変化の無い・・・毎日がただあわただしく湯治に没頭していましたので、この訪問は本当に嬉しいものでした。温泉フリークの鉄人夫妻は玉川温泉そのものは良く知っているはずですが、湯治生活は始めて目にするものだと思います。興味深く見ていたと思います。2時間ほど話し込み、翌日の釣行を約束して帰っていきました。
翌日、小和瀬で待ち合わせ濁沢を釣りました。私たちにさえ厳しい状況で何とか一食分の岩魚を確保して分かれました。明日は一緒に関東に戻る事にしました。さらに楽しみです。
帰路は日本海側をたどる事にしました。美味しい魚でお昼にしようと話し合ったのです。道の駅などを巡りお土産や米などを買いました。そんなこんなで時間を使いましたので、朝、田沢湖を出発して秋田を抜けたのは大きくお昼を回っていました。情報を得たお店でお昼と思いましたが、残念な事にお休みでした。そして飛び込んだお店は・・・イマイチでした。楽しみにしていたのですが・・・。一番がっかりしたのが鮑は鮑と言えない大きさでした。
今回の湯治では湯治客同士のトラブルや身勝手な行動が目に付き嫌な思いが残っていました。みんな必死で戦っていますのでギスギスした人間関係になってしまうのも理解は出来ます。とは言ってもやはりしこりとして残ってしまいます。そんな時に友がやって来てくれたのです。そして帰路は一緒で楽し い旅になりました。
温海温泉の道の駅でちょうど日没でした。日本海に沈んでいく夕日を4人で見つめていました。何かこの夕日が嫌なしこりやわだかまりを一緒に抱いたまま沈んで行ってくれた気がして【心が洗われた思い】でした。