東山魁夷美術館【長野・長野】
東山魁夷画伯の生存中の1987年、長野県は画伯から967点の作品の寄贈を受けました。
その作品を展示するため、県立信濃美術館に併設して新たに美術館を新設。
1990年から東山魁夷館として展示・観覧を続けてきました。
2ヶ月に一度、展示作品を替えていて、【緑響く】【白馬の森】【道】等の代表作をここで観ることができます。
一時期は魁夷画伯の作品に夢中になり、展示が変わるたびに訪れていました。
画伯の言葉に『豊かな信州の自然との強い絆が今の自分を育てた』とあり、画学生のころに訪れた信州への思い入れはひとしおでは無かったようです。
岐阜県中津川にも『心の旅路館』という版画作品を収蔵した美術館があるが・・・レプリカが展示されていて、これには驚き。
東山画伯は皆さんに見ていただきたくて寄贈したと思うのですが・・・管理者にはその思いが伝わらなかったようです。
しかし信濃美術館は出し惜しみせずに、しっかり観せてくれています。
2017年からリニューアルのため休館中でしたが、19年10月からリニューアルオープンで再び観覧できます。
画伯が亡くなった後も画伯の作品を手に入れたいというフアンの人気は高く、リトグラフやシルクスクリーンによる作品が販売されるようになりました。
奥様のすみさんが監修したという建前ですが、実際には企画した方の裁量で行われていると思います。
発行枚数も『EP』や『AP』などと表示すれば、極端な話し何枚でも発行できます。
そんなことは有りえないと信じたいのですが・・・。
画伯の人気を逆手に取ったようで、私自身はあまりこのやり方は納得できません。
木版でもリトグラフでもシルクスクリーンでも価値に変わりは無く、人気のある作品はやはり高額だ…と画商は言います。
画伯の作品に触れたくなったら美術館に行きます。信濃美術館まではそんなに遠くないので。
だから近年の複製物には手を出さないことにしてます。
そう言ったら元も子もなく、わたくしたち庶民が画伯の作品を自宅に飾るチャンスは永遠に無いのですが。
宝くじが当たったら大好きな東山画伯の本画を買うことを夢見ています。