降り積む雪を踏み分けて・・・白川郷
2004/03/06~07
妻がどうしても行って見たいといい続けていた白川郷。平瀬温泉に宿を取り出かけることにしました。
事前にインターネットで情報収集。雪はそんなに無さそうだが豪雪地帯のこと、何時降りだしても不思議ではないし、楽しみにしていた合唱集落のライトアップも2月いっぱいで終了したらしい。
当日はあいにくの悪天候、冷たい雨が降り続くことのほか寒さの厳しい日でした。飛騨に入るとこの雨が霙に変わり、白川郷では本格的な雪に変わってしまいました。見る見る雪が積もっていく程でした。
妻念願の白川郷はあまり歓迎してくれませんでした。が・・・逆に風情豊かな白川郷を堪能できたのかも知れません。
二人は手を取り合って集落の中を歩きました。ほとんど言葉はありません。妻は菅沼集落の方が良かったといいます・・・が私の心には何も残っていません。ハード的なモノを映像として見ているだけで、そこで生きる人々の生活に触れたわけではなく沸き起こる感動はありませんでした。今日の天候のような重―いモノが二人を支配していました。
二人はこの日人生の転機とも言うべき事実を背負っての旅になってしまったのです。
気もそぞろで・・・映像として合掌造りが瞼に焼き付いたとしても、それは単にハードを記録するに過ぎないことは行く前から判っていた事だったのです。
本来、3月初旬は二人にとっておめでたい時期です。3月8日は二人の結婚記念日だからです。30回目の昨年、何も出来ませんでしたから31回目の今年こそ・・・。妻が行きたいといっていた白川郷が私からのプレゼントでした。
翌朝、車の上には50センチの雪が積もっていました。宿の方が雪下ろしをしてくれると思っていたのですが、間違いでした。なにもしてはくれません。これにはショックでした。長くつと竹箒を借りて雪を払っている自分の姿に、情けなくなってしまいました。雪国に冬、宿を取るときは『雪が降ったら車の雪を払ってもらえますか』と事前に確認しようと、真剣に考えてしまいました。
このドカ雪では如何ともしがたく、折角のプレゼントであるのに何も出来ず、ただ車を走らせただけになってしまいました。富山廻りでは不安なので、名古屋を廻って帰りました。一日が本当にただ走っているだけで過ぎて行きました。でもこんな旅もいつもの事です。
妻が子供たちにどうしても見せたいという自在鍵。昔はどこの家にもあって珍しいものではなかったが、逆に現在は見た事があるという子供はいないだろうということで写真に撮りました。