森林浴:奥利根水源の森
森林浴にはバーベキュー
平田影郎
暫く前から「森林浴をして帰りにバーベキューがしたい」と妻に言われていたのに、前々週は岩手で釣り、前週は山寺へ出かけてしまい後回しになってしまいました。次の森林浴は“奥利根水源の森”にしようと前から決めて調べておいてありました。妻は本当に来たかったらしくバーベキューの準備には力が入っていました。食材を揃えるにも抜かりはありません。こだわりのウインナーを生協から調達したようです。
水上から湯の小屋温泉まで20キロもあり、そこからさらに10キロも有ります。ICを下りてから1時間以上も要しました。でも秋が始まった木の根沢沿いの渓谷は木々の間に赤や黄のアクセントが点在し、ついつい脇見をしてしまいます。癒されながらの1時間はそれ程苦にはなりません。
駐車場は一杯でしたがバーベキューを日影で出来る位置に車を止めて、森林浴の開始です。
立派な水洗トイレが有り山の中とは思えぬ安心感。今年は熊に会っているので念のため山刀を腰に着けました。ブナの中を九十九折れに上っていくと、藪の中からキノコ採りの鈴の音が聞こえてきます。彼方此方でこんなに音がしていると熊の心配も不要です。
それにしてもキノコ採りの多いこと。みんな結構大きな袋一杯に持っています。それだけ森の恵みは豊かだということなのでしょう。ブナハリ、シメジ、イグチ系・・・ヤマブシタケまでゲットした人もいます。うらやましいのですがキノコにだけは手を出せません。藪の中から出てきた人に【いかにもシイタケ】・・・を持っていって聞いてみると“ツキヨタケ”だと言われてしまいました。やはり親の遺言どおりキノコには手を出さない事にしようと決めました。
二百年以上と思われる大木も見られ万古斧鉞の極相林を十分堪能できました。しかしコースの設計には疑問があります。“ブナの道”と違う道を帰ろうと思うと林道を大回りしなければなりません。同じルートを通らずに帰りに利用できるルートもほしいものです。また“ふれあい道”にコースをとって“ふれあい橋”まで来ると通行止めになっていました。仕方なく引き返すことになってしまった。コースの入り口に当然『通行止め』の看板を掲示すべきだろう。それ以前にパンフレット・ホームページで広報してくれれば最初から別コースを歩いていました。帰路は残念ですが結局林道と舗装された県道だけで帰ることになってしまいました。落ち葉でフカフカの道を想像していたのにガッカリです。いかにも役人の仕事です。いつでも・・・なんでも・・・予算消化で【作るだけ】。
戻っていよいよバーベキューの始まりです。メニューは野菜、スパイスの効いたウインナー、そしてメインは塩焼きそばとフランスパン。それにレギュラーコーヒーは絶対欠かせません。木立の中、マイナスイオンに包まれて食べるのですから、何を食べても不味いはずがありません。珍しく妻も確り食べました。私が心配になるほど・・・。
奈良俣ダムの展望台で休憩してからまだ浸かったことのない湯の小屋温泉に入って帰ろうと思っていましたが、妻は食べすぎで風呂に入れないと言います。またしても湯の小屋温泉には縁がありませんでした。
照葉峡の近くでブナの森の恵みの湧水を、用意していった10㍑のポリタンク5本にゲットして帰路に着きました。