群馬-8. 東・西御荷鉾山
群馬百名山
平田影郎
当初は藤岡市の地蔵尊からのコースを考えていたが、ガイドを読んでいると【登山道があれている】と判明。それは人が歩いていない事を意味する。体調もあるが登山はある程度の人が歩いていてくれないと寂しい。そこで急きょ万場町からのコースに変更した。
神流湖沿いを延々と走り・・・想像していた以上に走り続ける事になった。ガソリンの心配もあり、しかも道もわからず・・・始めて目に飛び込んだガソリンで道を聞く。親切な方で奥から地図を出してきて、【みかぼスーパー林道】の説明をしてくれた。
途中の法久橋のところにも林道へのアクセス道路があったが、キャンピングカーでは狭くて走る事ができなかった。教えてもらった【みかぼ高原荘】への道はほんのわずか交差に苦労する場所もあったが、概ね交差ができる道でしかも全線舗装されていた。
ただし急登で重いキャンピングカーではヒイヒイ言いながらの走行だった。10キロ弱だったと思う。林道に出るとほとんどアップダウンなしで【投石峠】に到着。実はうっかり看板を見落とし通り過ぎたのだが、登山口の看板を見て通り過ぎたことに気が付いた。
やっと到着するも、既に11時になろうとしていた。自宅から2時間も要し・・・新潟や長野までの時間に匹敵し、とても地元と考えられない。
駐車スペースに一台車が停まっていて、ちょうど私が準備を始めると下山してきた。そしてこの山のロケーションなどを聞かせてくれた。
いつも通り話好きの私はしばらく相手をしていた。キャンピングカーに興味を持ったらしくあれこれ質問攻め、しまいには中を見せて説明。
西御荷鉾の山頂で会うことにして一旦別れた。投石峠から登山口の標識は観ることができる。
樹林の中を4~50分の登りで山頂に至る。想像していたよりはプレッシャーに欠けて面白みもない。体調の件があってこの山にしたのだが・・・とは言うもののやっぱり2時間のプレッシャーは欲しかった。不動尊からのコースならきっちり2時間以上のアルバイトらしい。次回はそのコースを登る事にする。多分来年の春早い時期に登る。
山頂は全く展望が開けず、5分も居れば十分な山頂だ。眺望もプレッシャーもイマイチの山行となる。キャンピングカーで延々と走って来たのに・・・がっかり。
急いで西に向かう。数分で大鉾公園の駐車場に到着。所沢の方の車はまだ置かれていた。急いで後を追うもキツイのぼりで・・・心臓が悲鳴をあげるのが心配された。が逆に言えばどの程度のプレッシャーで異常が見られないかを確認するために、わざわざこんな簡単な山からテストを始めたのだから、意識して少し心臓に負担をかけてみた。
20分で山頂直下に到着すると、上から声がかかった。所沢の方が下山を開始するところだった。もっと話もしたかったが・・・高原荘で食事してお風呂に入って帰るらしい。挨拶をして別れた。秩父大滝の【南天山】を教えてくれた。秋には行ってみよう。
山頂では女房が持たせてくれたおにぎりを頬張る。座ったベンチの目の前に、つつじが咲いていた。その先には秩父山系の山並みが聳え、東とは違って素晴らしいロケーション。ちょっと雨も心配されたが、下山すると逆に暑くて気持ちが悪くなるほどだった。空に何か嫌な雲が湧いていて・・・【地震雲】じゃないと良いが。
山頂での食事で30分近くもいた。それだけ目の前の景色に魅了されたのだと思う。山頂標のところにも小さいお不動様が安置されていたがもっと端には大きな古いお不動様もあった。実に威厳に満ちたお不動様で魑魅魍魎を退治してくれそうである。
下山にかかると林道とその脇には駐車場が望めるが、先ほど停まっていた所沢氏の車は無くなっていた。私も急いで下山する。
林道脇の大鉾公園には新しく安置されたお不動様もある。『山頂まで行けない方がここでお参りできるように』と奇特な方々が寄進して建立したものだそうだ。
帰路は一転、数台の車とすれ違ったがみかぼ高原荘へのルートなら、すれ違いなどに苦労することは無かった。もちろんお互いが少しずつ譲り合うことが必要だけど。