
桃介橋
前にも何度か話題にした妻の主治医ですが、私と良く旅や登山の話をします。ある時、中山道を歩いている話になり『もう少しで南木曽を歩く』と話しました。そしたら先生は名古屋での学会の帰りにローカル線だけを利用して戻る途中、南木曽駅のホームから見た【桃介橋】が忘れられないと言うのです。桃介橋は木曽川の電力発電に命を捧げ、後に電力王と呼ばれた【福沢桃介】が大正11年に作ったものです。全長が247㍍の日本最大級の【木造吊り橋】で、当初は読書(よみかき)ダム築造の資材運搬用の橋でした。橋の架かるこのあたりは木曽川でも最大幅を誇りしかも激流でしたが、桃介は自分の電力開発にかける強い決意を鼓舞するためあえてこの場...