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12. 八幡平

カンバック賞・・・八幡平(2回目)

メ モ
登頂日 02/09/05(木)
天 候 晴れのち曇り
百名山登頂順 2番目
標 高 1,164㍍
登山口 県境、見返峠
同行者
温 泉 玉川温泉 強酸性 塩化物泉 宿泊料7,500円 入浴料600円

タイム
場所・地点 往路 (着) 往路 (発) 復路 (着) 復路 (発)
見返り峠 10:30
小屋 10:50 10:50
山頂 11:05 11:20
メガネ沼 11:30 11:30
見返り峠 11:45
所要時間
1:15
歩行時間 (周回コース) 1:00

平田影郎

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玉川温泉は強酸性(ph1.1)で主成分の一つが塩酸という類まれな泉質で、湯に浸かっていると全身にビリビリと痛みが走る。

一日数回の入浴を長期間繰り返せば患部の病巣が体外に排出されると言われている。

天然記念物の北投石があり環境省が管理するエリアにラジウムの鉱脈がはしっていて、その上に設置されたテントの中で横になり温浴効果とラジウムを浴びることを岩盤浴というが、源泉欲とこれを効果的に併用すれば細胞の免疫力を高めることが医学的にも実証されている。

がん・脳梗塞・神経痛・アトピー等あらゆる病状の人が湯治に訪れている。温泉と言うよりは医療施設と呼ぶ方が適切である。

相棒が「玉川は別格」だとか「玉川とは比較にならない」などと言うのはこの事からである。

近代医薬が万能と考えたがるのは何も一般人だけではなく、ドクターですらかなり存在する。その人たちの多くは漢方薬ですら否定する輩で、ましてや自然界の力だけで病巣を根絶し、身体機能を復活させるなどとはとうてい信じがたいことだ。それで結構、あえて議論するつもりはない。

なぜならこれ以上玉川親派が増えてほしくないからである。何とか行きたい時に予約がとれる状況になってほしいからだ。

自分の周りの大事な人たちだけが信じて、その他の人たちは信じてくれなければこんないい事はない。

が現実はそうはならずこの玉川温泉の周囲1K㎡だけが山奥とは思えないような雑踏と化している。

駐車場に入るための渋滞があり、上高地や軽井沢のように人々が肩をふれながら往来し、岩盤浴では早朝・深夜にかかわらず順番を待つ人の列が長蛇をなしている。

長い間逗留していると様々な人との交流の輪ができる。

話を聞くと「ガンが治った」「来る時は動けなかったのに帰りは歩いて帰った」などという例は腐るほどあるし、「医者が“あと3ヶ月”と言ったのに10年生きている」

なんて話はゴロゴロ転がっている。

だから点滴をした状態で岩盤に寝ている人がいても至極もっともな話しである。がしかし、どこの温泉に行っても必ず“進行性の悪性腫瘍の方は入らないで”と表示してある。これは温浴効果が血行を促進し新陳代謝を促すため、伴ってガン細胞の増幅を助けるためだと考えられる。

それでは玉川だけは別なのだろうか。そんなことは当然ありえない。玉川でも悪い細胞が増幅すると考えなければならない。

ただそれを上回る早さで細胞の免疫力を高めているに過ぎないとのだと考えるべきだ。

したがって1日に2~3回岩盤でラジウムを浴び、3~5回源泉に浸かることが最低限必要となる。

少しでも早く免疫力を高めるために。

玉川をして“天国か地獄か”と言う人がいる。ギャンブルのような生死のぎりぎりの狭間で病気と闘い、運良く生還できれば“天国”、湯治の苦しさに途中で放り出したり、武運つたなく敗れることもあり、一方で“地獄”と表現される。

当然免疫力が高まるスピードより腫瘍の増幅が勝った事例もあったに違いない。しかし近代医療にみはなされ、あるいは座して死を迎えるよりも、一分の可能性でもあれば自ら選択して戦いたいと言う人がこの戦場にやってくる。

シーズン中の玉川温泉の予約をとることは至難の業である。“ダイエットのため”とか健常人が“話しの種に”というのはどうかご遠慮願いたい。

そこは温泉地ではなく戦いの場と理解してもらいたい。

ドクターから「長期の逗留が不可能なら、月に一回一週間きなさい」と言われていた妻の予約がどうしても取れずにいると、先生が予約してあった分から一週間分けてくれる事になったが、日程があわず泣く泣くお断りした。

ところが予約していた人の内で先生がキャンセルした部分に予約を移した人がいたらしく、毎日電話をしていた妻にも予約が取れた。

9月3日から8日までの5日間、私も妻に同行して湯治を体験することになった。温泉に浸かってのんびり・・・なんて想像していたら大間違い。

毎日タイムスケジュール通りの入浴回数をこなすためには相当の覚悟が必要だ。

源泉入浴は痛みが伴い、岩盤浴はエネルギーを消耗し、間には汗で汚れたモノの洗濯と、シャバの生活より遙かにハードだ。

おまけに高カロリーの食生活を維持しなければならない。(結果、私は太った)

ちなみに生活を紹介すると5時頃に1時間岩盤浴、7時から食事、9時頃源泉浴1時間、12時昼食、昼過ぎ岩盤浴1時間、3時源泉浴、6時夕食、多い人はここでもう一回岩盤浴、9時源泉浴となる。

源泉浴もまずサウナに入り毛穴を開いて成分が浸透し易くするなど、1行程が30分を要するテクニックというか方法を2回繰り返す必要があり、それを踏襲すると1時間はかかる事になる。

それぞれの間に洗濯などが入り一日が終了するとヘトへトになっている。さらには飲泉も組み合わせる。

岩盤も呼吸器系疾患の人は“おおぶき”とよばれる98度の源泉が吹き出している通路脇の広場がいいとされているし、内臓疾患はテント内でとされている。

それぞれがラジウム鉱脈の位置で良い信じている位置が違ったりと、壮絶なバトルが展開されている。

温泉学というか湯治学としての玉川だけで一つの学問が成り立つ程だ。実際、玉川温泉を研究テーマにして学位を得たドクターは10人に喃喃としている。(秋田大医学部教授の阿部先生は特に玉川の研究で有名で、また多くの人による玉川温泉に関する記述・著書、テレビ放映など枚挙に暇がない)

あっというまの5日間であり、とても長い5日間であった。そしてなによりもの凄いとしか表現のしようがない世界を知った5日間であった。

湯治中の9月5日、妻と何回目かの八幡平に向かった。朝早くから動き出しノルマの岩盤・源泉をすませ、午前中をむりやりあけての気分転換である。

湯治3日目で残りの食料も少なくなっていたが、何とかパンの残りで二人分の昼食を用意してロケーションのいい場所で食べようという魂胆だ。

登山口の駐車場につくと少し高いところにある休憩所をみて「私にはムリだ」と言いだしたが「ゆっくり行けば大丈夫だよ」と励まし二人で登り始めた。途中リンドウやナナカマドが登山道を彩っていた。

ゆっくりゆっくりだが、妻は息せきを切りながらの登りである。それでも数度の休憩を挟みながら二人で頂上に立つことができた。

頂上に二人で立ったのは15年ぶりである。また15年後に二人で3回目の頂上に立つと誓った。

帰る道すがら後生掛温泉に寄りたかったが時間が無く実現しなかった。A女史がうるさいので「行って来たよ~~」と言いたかったが、残念である。

キスゲ
岩手山
ここもキスゲ
山頂
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