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79-2. 鳳凰山

再びの広河原から夜叉神を激走・・・鳳凰三山 地蔵岳(2,764㍍)・観音岳(2,841㍍)・薬師岳(2,780㍍)・高嶺(2,779㍍)

メ モ
登頂日 15/09/05(土)
天 候 晴(ガスが巻く)
百名山登頂順 再登頂
標 高 2,840㍍(観音岳)
登山口 広河原
同行者 単独
温 泉 なし

タイム
青字 は前回の記録 赤字 は今回の記録
場所・地点 備考
夜叉神峠登山口 4:45
前夜
5:35
5:30
バスはタクシーの後で出発
タクシーで広河原へ
広河原 6:15
6:00
6:20
6:15
トイレを使って出発
朝食とトイレ
白鳳峠登山口 6:32
6:30
6:33
6:31
写真を写すだけで通過
きちんと15分かかる。登山口をうっかり見落としそうになる
北岳が見えるゴーロ 9:05
8:10
9:09
8:15
途中で食事休憩 5分と4分
タイムの基準場所が前回より下と思われる
白鳳峠 9:23
8:42
9:30
8:50
本日初の登山者に出会う
前回同様に初登山者に遭遇
高嶺 10:42
9:45
10:50
9:48
高嶺の登り手前で食事(ウイーダー)。世田谷のご夫婦同行
うんざりする登り。今回のコースの中で辛さランク2位の登り
赤抜沢の頭 11:35
10:25
12:00
10:26
再度無理に食事を押し込む。喉を通らない
時間に余裕があり、前回行かなかった地蔵岳へ
地蔵岳 10:33 10:38 写真だけ写して戻る
赤抜沢の頭 10:50 11:00 戻って食事を摂る
観音岳 13:20
11:55
13:35
12:15
世田谷のご夫婦にコースについて色々教わる
辛さランク1位の登り。登頂し時間があるので、ゆっくりお腹に入れる
薬師岳 13:57
12:35
14:07
12:35
ピークに挑むも3メートル程が届かず
ガスで眺望の楽しみがなく、山頂写真を写しただけで通過
薬師岳小屋 14:10
12:40
14:25
12:40
食事がやっと喉を通る。トイレを借りる
バテバテで砂払の大した事が無い登りも辛い
南御室小屋 15:06
13:30
15:18
13:45
水を貰う。家に電話するが通じず
小屋への下りで膝痛の山ガールと遭遇。観音で一緒だったと判明
苺平 15:48
14:10
15:55
14:13
ゆるい登りで助かる。途中で5分休憩
山ガールのお父さん、娘を置いて一人で先行。『相当辛いはず』と話す
杖立峠 16:56
15:10
17:05
15:15
【夜叉神まで40分】に喜ぶも、もっと長く疲れが増す
意外に短い登りに救われる。逆に夜叉神峠への下りが辛さランク3
夜叉神峠 17:59
16:00
18:10
16:05
40分のコースタイムはウソで間違えたという不安の中を歩く
前回は看板の40分が嘘と思ったが、40分は正解。
夜叉神峠登山口 18:55
16:40
とうとう歩ききる。足の裏が燃えている
バテバテの状態だが、脚力は若干の余裕があった。お父さん、ストックを持って娘を迎えに行く
所要時間 12:35
10:25

平田影郎

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2008年、この同じコースを歩いたことがある。前年の2007年に私はやはり趣味の【街歩き】をしていて、自転車に衝突されそうになって右足を骨折していた。その骨折明けの・・・果たして歩けるのか・・・という恐怖を抱えての山行ではあった。

だから歩き切る自信が全くなく、最低限のコース取りをしたお陰で夜の7時に下山出来たのだった。そんなに不安があったのなら、こんな健脚向きのコースではなくもっと簡単なコースにすればいいものを・・・なかなかそれができず欲張ったコースを選んでしまう悪い性格だ。

結果、高嶺の急登で顎をだし、地蔵を放棄して観音岳に向かった。その地蔵にどうしても登り返す必要性への思いが、自分自身の心から何時までも消える事が無かった。

その時から・・・地蔵への山行を何度も計画しては・・・消えた。実に7年ぶりに実施できたことになる。

当時とは脚力も違って・・・普通に歩きさえすれば、たとえ地蔵に20~30分使ったとしても何の問題もなく明るいうちに夜叉人に到着するはずだ。

最も心配したのは・・・雨が続いた後の休日で登山者が大勢押し掛けるはずで、芦安で既にバスは一杯になるだろうこと。夜叉人から乗ることができるのか?

朝、4時半にはゲート開閉の担当の方が見えたので『ここからタクシーに乗れるか?』聞いてみた。そしたら『既に芦安で大勢並んでいるらしいから難しい』と。

『バスなら置いていくことは無いだろうから、乗れるだろう』・・・と言いながらも芦安のタクシーに電話を入れてくれたが、芦安ではてんてこ舞いの様子。

諦めてバスの一番前に並ぶ。結果としてはタクシーに乗ることができ、広河原を6時15分に出発できたことは・・・この山行にとって大きい。

昨日、ホロホロが奥さんと二人で同じコースを歩く。天候にも恵まれ眺望は見渡す限り。『久しぶりに心が晴れた、影郎さんのお陰、ありがとう』と電話があった。

それほど喜んでもらえて、私も嬉しい・・・が、コースは教えたが天候までは如何ともしがたい。あくまでも結果論で、天候が悪かったら逆だったかもしれない。

その逆がこの日の天候・・・天気は良いもののガスが切れず、一日中見たい方向が見えないロケーションの中を歩いた。

【白鳳峠入り口】を北沢峠方向から。赤く塗られた縞鋼板のステップが目印
30段ほどの鉄梯子

このコースは林道から白鳳峠手前のガレ場まで、樹林帯で眺望がない。一時的には非常につまらないコースに思える。しかし、ガレ場で振り返ると北岳のパッドレスが眼前に広がる。

そして白鳳峠から高嶺に登り始めて再び振り返ると、甲斐駒やアサヨ峰、山影の左手には仙丈ヶ岳が顔を覗かせる。

高嶺の左手には地蔵のオベリスクが存在感を誇示している。高嶺からはそのオベリスクも富士山も、観音も薬師も・・・・・そんなロケーションを昨日のホロホロは楽しんだハズで、反対に私はガスに巻かれた山々を遠望する。

樹林を突き抜けたゴーロ帯で振り返ると【北岳】
ゴーロ帯を抜け再び樹林帯に突入すると直ぐに【白鳳峠】
白鳳峠
赤薙沢の頭の右に・・・本来なら【甲斐駒】  ガスで覆われて眺望は無い

とは言いながらも一瞬一瞬、山々が顔を覗かせる事もあった。そんなチャンスを逃さず写真に収める。

鳳凰と言えば花は【タカネビランジ】がまだ僅かに残っていた。

こちらは【仙丈ヶ岳】
【高嶺】山頂標と三角点
高嶺からのオベリスク
特徴ある砂・岩。山域全体が芸術のようだ

前回行けなかった地蔵へ今回は絶対行かないと・・・下り初めて数分で【地蔵山頂】の看板があった。地蔵と言えばオベリスクが

山頂なのだろうか?

私がオベリスク脇に立った時、一人の男性が山頂に立っていた。その後も数人の方が目指していたが、なかなか苦戦している様

だった。私は潔く止める。たとえ登っても何も得るものは無い。多くのお地蔵さんの証拠写真が取れただけで、もう充分である。

百名山中に登ったような登らなかったような、こんな山が数座ある。北から言うと【雄阿寒岳】、飯豊の【本山】、燧ケ岳の

【俎板】・・・少しずつ踏破する事にしている。

タカネビランジ
赤抜沢の頭を望む
赤抜沢の頭、地蔵への分岐
お地蔵さんが並ぶ地蔵岳
お地蔵さんを入れてオベリスク
お地蔵さん越しに観音岳
観音への縦走路からオベリスクを振り返る
一部紅葉が始まっていて、ウラシマツツジは既に赤い
【観音岳】
観音岳の岩屋に祭られていた石の観音(?)像

前回も観音岳に立って征服感が湧いてきたが、今回もほぼコースの半分に当たる観音岳で踏破を確信した。そしてゆっくり下って、遅くても5時には到着できそう。

もう少しで南御室小屋と言う時、若い女性が足を引きずって歩いていた。声をかけると膝が痛いとか。自分なりにいたくない歩き方をしている・・・ということは重症ではなさそうだ。追い越して小屋に着くとお父さんがテーブルのところに寝転んで待っていた。

御嬢さんはこういう状態だった・・・と話す。

先ほど観音で別れたときはご夫婦と思ったが、親子だったとは・・・それにしても我の強い娘さんで、とうとうお父さんを先に下山させて、一人で帰り着いたようだ。

最後、夜叉人峠の下りでお父さんがストックを持って迎えに行ったが、明るいうちの下山は無理だったと思う。

山には悪い人もいるので・・・娘さんを一人残して下山するお父さんも・・・いかがなものか。

観音岳から望むガスに巻かれた薬師岳
【薬師岳山頂】

南御室小屋の脇にはお花畑があって、ヤナギランやトリカブトがきれいに咲いていた。前回もおそらく綺麗だったろうに、私は歩く

だけで精いっぱいの精神状態でとてもの事お花畑の記憶など残っていない。ただ美味しいお水だったことだけは、未だに記憶に

残る。

前回山行はこの南御室小屋が重要なチェックポイントだった。ここが15時半を回っていたら小屋に泊まろうと考えていた。しかし

結果は15時だったので、少し休んで下山したが・・・今回は何の問題もなく・・・躊躇することもなく【下山】に決定する。

下山したら既にホロホロは夜叉人駐車場におらず、どこかへ移動していた。

16時半に駐車場に下山し、山から引いた水道の水で体を洗い帰途についた。帰りは通勤時優待にも巻き込まれず、順調に家に到着。

達成感の溢れたビールを流し込んだが・・・五臓六腑に染みわたる美味しさだったことは言うまでもない。

南御室小屋への登山道
小屋脇のお花畑 ヤナギランとトリカブト
前回はおかしいと思った看板のタイム。確り歩くと【40分】は正しかった
夜叉神峠
営業中も人がいない夜叉神峠小屋。場所が中途半端
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