妻沼の聖天様【埼玉・熊谷】
埼玉県唯一の国宝、妻沼の聖天様は1179年に斎藤別当実盛が、本尊『大聖歓喜天』を祀った事に始まる。
日本三大聖天の1つで、本尊は重要文化財。
本殿が国宝として登録され、平成15年から23年に修理が実施され再び拝観できるようになった。
拝観料は700円。縁結びの神様としても近隣の信仰を集めている。
このほか貴惣門も重要文化財に指定されている。
本殿に施された装飾や彫刻は左甚五郎の作と言われた事もあった。しかし実際には上州花輪村(現在のみどり市)の石原吟八郎とその弟子たちのものだと言う。
日光東照宮の修復に参加したことが縁で、こうした技術を妻沼の聖天様に生かすことができたのではないか。
左甚五郎と無縁ではないだろうことが覗える。
装飾の素晴らしさは何度見ても飽きることは無い。
斎藤別当実盛を歴史的にみると、坂東の武者。平氏に追われた駒王丸(のちの木曽義仲)を助け、信州の豪族に託した。
しかし自身はのちに平氏の武将として源氏と戦うことになり、木曽義仲の武将に討たれるという悲運の武将でもあった。