認知症を患っていたご老人が徘徊して電車事故に合い、電車を止めてしまったのです。そしたら電鉄会社が遺族を損害賠償で訴え、裁判所が遺族に支払いを命じる判決を出しました。
遺族には非常に辛い判決です・・・いやこの遺族だけではなく老人ばかりの社会になる日本にとって、『これで良いの?』と言いたい判決です。
本来電鉄会社が訴えたという話をあまり聞いたことが無く、遺族の対応が電鉄会社の逆鱗に触れたのでしょうか? 電鉄会社も本意ではなかったのかもしれません・・・いいや、そう思いたい。
そうでないと認知症の老人を抱える家族は、常に目を離さずに付いていなければならなくなります。それぞれ生活があって収入を得るためには仕事に通い、家庭を留守にすることもあります。
出かける時はベッドに縛り付けるなどの拘束をするか、監獄のような部屋に閉じ込めなければなりません。
家族としては・・・被介護者の人間としての尊厳を保ちながら、かつ自分たちも自分たちの生活を守っていかなければならず・・・。
両立出来れば何よりですが・・・好き好んで介護を放棄して、事故が起きたわけでは無いと思うのです。
それとも介護を放棄してパチンコなどに明け暮れている最中の事故だったのでしょうか?
それとも裁判官は認知症患者を抱える家族の苦労・辛さに思いが至らなかったのでしょうか?
裁判官がどの点を斟酌して判断したのか・・・詳しい判決内容が解らず、判決が適正かどうかは解りませんが、少なくてもこれからの日本では沢山起きてくる事例です。
本来、家族だけがするべき苦労ではなく、社会保障で対応すべき話だと思うのです。最近の介護保険見直しの流れやこの判決など、家庭や家族の責任に転嫁するような方向は絶対違うと思うのです。
スエーデンなんて消費税は高くても、社会保障も国が責任を確り果たしてくれています。日本は消費税は上がっても、バラ撒きの財源になるだけのような気がします。選挙前は社会保障だけにしか使わないと言っていたのに・・・。
貴重な財源をバラ撒いては困ります・・・それでなくてもいろんな危険なものがバラ撒かれているのに。
コメント