そもそもなぜ槍ケ岳を選んだかと言うと・・・槍ヶ岳から穂高岳に向かう稜線上に【大喰岳】【中岳】【南岳】という3.000㍍峰が三座あるんです。
標高の高い順に百座を登る楽しみ方として【日本百高山】と言うのがありますが、私は百名山をやりながらその百高山を60座ほど既に登っています。
これを一気に三座ゲットできる・・・ので、ついでに槍ケ岳だったんです。ですから槍はどっちでも良かったのですが、せっかく足元まで行ったのですからやっぱり登る事にしました。
昨日も言った通り前日は何故かヘロヘロになっていて・・・ひょっとしたら高山病かもしれませんが・・・一晩寝てからチャレンジしたのです。
朝3時には準備を始め、表に出たのは3時15分。もの凄い寒さで・・・今年の寒さは異常ですが、想定の範囲でした。
上はTシャツにウールの長袖、その上にダウンを着て更に風よけにレインギア。下はもちろんトランクスにサポートタイツ、その上にズボンを履きました。
普通はこれだけ着ると登る時に汗をかくのですが、この日は全く大丈夫。むしろ確り着込んで正解でした。
暗い中をペンキマークを頼りに登って行きます。ヘッドライトが矢印とコースが正しいことを意味する〇印を探します。
暗くても・・・3点を確保すれば人間は落ちる事はありません。確り右手・左手・右足・左足を使って行きます。
何故暗いうちに・・・言ったように確り3点を支持にして行けば、落ちることは無いので暗くても大丈夫。でも私が不安なのはビギナーが落とす石なのです。
岩場での事故はほとんどが、先行者が落とす石の直撃を受けるからなんです。だから誰も登っていない時間に登りたいのです。
何の心配もなく20分もかからず山頂にいたと思います。風が強くても厚着で寒くありませんでした。
見上げれば満天の星空・・・ちょうど岩に囲まれたポケットのようなところにすっぽり入って、飽くことなく星空を眺めてました。
流星って結構あるんですね・・・行く筋もの光が尾を引いてました。
山頂の社と山頂標です。
1人で眺めた星の輝きは、またひときわ輝いていた気がします。
4時半に下山しました。そしてザックのパッキングを直して御来光を待ちます。
5時半前後だったと思いますが、空が赤くキラキラ輝いて・・・綺麗な大日様が現われました。
思わず手を合わせます。
縦走路から見た槍ケ岳・・・神々しく輝いてました。
縦走路が綺麗なトレースを、つづら折れに砂礫の上に描いています。私たちはああいうところを歩いているんです。
だからよじけたりしたら・・・数百㍍も落ちてお陀仏です。事前に鍛錬山行で山に行く・・・と私がいつも言う意味が解ってもらえると思います。
山って・・・登る山の日だけの努力では、頂上に立てないんです。
コメント