北海道は温泉の宝庫
旭岳温泉 【勇駒荘(ゆこまんそう)】・・・東川町
大雪山旭岳登山口ロープウエイ駅手前、森に包まれるように建っている。
皇室も宿泊に利用するほどの格式が高い宿。
新館はコンクリートだが浴場は木のぬくもりがコンセプトで、玉川温泉に共通した風情がある。
源泉が5つ、浴槽が11もある。泉質は石膏泉・緑ばん泉・正苦味泉等。
ホウ酸を含んだ目に良いとされる湯など。鉄分が酸化して緑に変色する湯は心地よくて一気に疲れが抜けた。
立ち寄り湯料金は700円。5つの源泉にゆっくり浸かって元を取りたい。
温泉の宝庫北海道でもトップクラスの湯。
この宿の娘さんが冬季オリンピックでメダルを取ったと聞いている。
一つだけ残念なのは・・・私が嫌いな秘湯を守る会の会員であること。
雌阿寒温泉【野中旅館】・・・足寄町
雌阿寒温泉は雌阿寒岳の登山口にある。珍しい民営の国民宿舎。大正3年開湯と言うから、100年を超えている。
この時代にシャワーもカランもないが、そんなものを必要としない・・・ただゆったりと浸かりたい湯。
登山口に駐車場があり、前夜ここに車中泊し翌朝雌阿寒岳に登頂する登山者が多い。綺麗なトイレも完備されているので、ぜひこの野中旅館のお湯を楽しんでほしい。
泉質は石膏流化水素泉で、酸化して緑色っぽく変色する湯。
立ち寄り湯料金は200円。こんな良質のお湯が200円とは、関東ではとても考えられない。
前年も訪れたが時間外で入浴できず、2年がかりでやっと入浴した。
オンネトー温泉 【景福】・・・足寄町
場所は前述の野中旅館の隣。オンネトーキャンプ場の向かっていく手前左側。
建物を見るとちょっと心配になるし、玄関で靴を脱いで上がるとさらに心配が増す。案内を乞うてもなかなか対応してもらえず、だいじょうぶかなーって。でも風呂に入って納得。
男性の内湯の浴槽底からお湯がこんこんと湧いてくる、素晴らしいお湯。底に敷かれた砂利が足裏に心地よい。
男性の内湯の窓から外に出て、女性用の露天風呂の脇をすり抜けて男性の露天風呂に。
少しぬるめで長湯がしたくなる。そして眠りに引き込まれるようなお風呂。
泉質は少し硫黄臭のある含硫黄塩化物泉。立ち寄り料金は300円。
沙流川温泉 【日高高原荘】・・・日高町
道の駅樹海ロード日高から数分と好ロケーションで、道の駅宿泊時には必ず利用したい。
町営の施設で、随所に傷んだ箇所が見受けられる。
北海道情報誌【ほっ(HO)】に無料の入浴券がセットされていて、利用しやすい。
泉質は単純硫黄冷鉱泉で加熱しているが、加熱していてのかけ流しは立派。
立ち寄り湯料金は500円。
岩尾別温泉 【ホテル地の涯】・・・斜里町
羅臼岳の登山口が岩尾別温泉である。駐車場は温泉宿泊者用だが、知らずに登山者が置いていくケースも多い。
これ以上奥には人が住んでおらず、まさに地の涯にある温泉。
登山した日の事、ちょうど下山した時刻にヒグマが出没して大騒ぎだった。
三段で流れ落ちる無料の露天が駐車場のすぐ脇にある。
この日、内湯から出た後に利用したが、ヒグマがいては心配でゆっくり浸かっていられなかった。
泉質はNaCa塩化物・炭酸水素塩。立ち寄り入浴料は800円と少し高めだが、露天代も含まれていると思えば納得。
川湯温泉 【公衆浴場】・・・弟子屈町
川湯温泉は硫黄山から硫黄を採掘する労働者の宿泊地として栄えた温泉だが、摩周湖などの近接する観光資源と合いまって更に発展した。道東屈指の温泉地である。
公衆浴場は施設は古いが、素朴な味わいがある。また地元の方とのふれあいも楽しめるお風呂だ。
私が入浴した時は先住民族系の地元の方が入浴していて、いろんな話が聞けて楽しかった。
浴槽は二つあり、圧倒的な湯量のかけ流し。無色で透明度の高い綺麗なお湯だ。
泉質は酸性の明礬緑礬泉となっているが、硫黄臭がする硫黄泉?
pHが1.6。pHは草津の万代鉱源泉とほぼ似ている。立ち寄り料金は200円。200円では勿体ない上質の湯。
気取ったホテルなどより、私にはなじむ。近くには昭和の一時代を飾った大鵬の記念館がある。
温根湯温泉郷 【塩別つるつる温泉】・・・北見市
層雲峡から石北峠を越えて北見に向かっていくと、旧留辺蘂町にある一軒宿。国道から左に数分。看板あり。
近くには道の駅温根湯温泉がある。広い駐車場があるが、全く日陰の無い駐車場で夏の暑い日の湯上り休憩には辛い。
泉質は単純硫黄泉。弱アルカリの透き通った湯で、優しい肌触りが楽しめる。肌がつるつるになる事から命名された。
立ち寄り入浴料金は500円。
吹上温泉 【保養センター白銀荘】・・・上富良野町
十勝岳の登山口である望岳台には、多くの旅人が数日間滞留したくなるロケーションがある。ここをベースに十勝岳温泉や白銀温泉を楽しむことをお勧めする。その中でも望岳台から10分ほどのところにあるこの吹上温泉保養センター白銀荘が特にお勧め。
自炊の宿泊施設だが、一泊500円を支払えば車での車中泊も可能なのが便利。別棟にある炊事場やトイレが自由に使えて、数日間滞在するキャンピングカーもある。
泉質は酸性の塩化物泉で特段の泉質ではないが、総合的に見て評価を上げる施設だ。
立ち寄り湯料金は600円と北海道としては高めの設定。
また歩いて10分ほどの場所に、露天風呂がありこちらはドラマ【北の国から】にも登場した超有名な湯。
トムラウシ温泉 【国民宿舎 東大雪荘】・・・新得町
日本百名山トムラウシ山の登山口。ここからさらに奥に進んだ短縮道登山口にもベースとなる駐車場がある。
登山者は下山するとほぼ全員の方が、このお湯に浸かって疲れを癒やす。休日等には風呂がごった返す。
近くのキャンプ場を利用した方もこのお湯を利用するが、ここもヒグマが良く出没するのでキャンプは勧められない。実際私も遭遇している。
北海道の情報誌【HO】に無料利用券がセットされていて、見ていると道外からの登山者はそれによる入浴が多い。意外に道内の方は【HO】利用が見られない。
泉質は含硫黄・Na塩化物炭酸水素塩。立ち寄り利用料金は500円。小さい休憩スペースもある。
ニセコ駅前温泉 【綺羅の湯】・・・ニセコ町
ニセコ駅の目の前に新しく建てられた施設。異彩を放つ建物で綺麗な施設でもある。
近くの道の駅ニセコは直売所等が充実していて、しかもこの湯を利用すれば泊まりには最適の道の駅。
泉質はNa塩化物・炭酸水素塩。透明度の高いきらきらするほど綺麗な湯。立ち寄り入浴料は500円
ニセコの駅がリゾート地の雰囲気を高めてグッド。
むかわ温泉 【四季の湯】・・・むかわ町
苫小牧にフェリーで到着する時間は夕方5時。それから移動するのはきついので、この道の駅で北海道の一泊目を過ごす旅行者が多い。市街地にありスーパーなども近接し、道の駅自体にも物産館やレストランも
完備されていて、これに温泉があるのだからベストのロケーション。
遅く到着すると駐車スペース確保に困るほどの人気の施設。
泉質は強食塩泉と質が高いが、かけ流しではなく、ここで紹介すべきか・・・温泉フリークとしては悩むところ。
しかし立地と利用の簡便性・優位性を考慮して取り上げざるを得ない施設。
私は北海道を旅すると必ず2回は宿泊する施設。北海道情報誌【HO】で無料利用券がゲットできる。
立ち寄り入浴料金は520円。