冠雪の後立が“05のフィナーレを飾る・・・高妻山
登頂日 | 05/11/05 |
天 候 | 晴れ |
百名山登頂順 | 57番目 |
標 高 | 2,353㍍ |
登山口 | 戸隠牧場 |
同行者 | 単独 |
温 泉 | 戸隠神告げ温泉 弱ア単 600円 |
場所・地点 | 往路 (着) | 往路 (発) | 復路 (着) | 復路 (発) |
牧場事務所 | : | 7:20 | 15:30 | : |
一不動避難小屋 | 8:42 | 8:53 | 14:01 | 14:10 |
五地蔵山 | 9:40 | 9:45 | 13:20 | 13:28 |
高妻山頂 | 11:25 | : | : | 11:55 |
所要時間 8:00 |
歩行時間 | 登り 3:33 |
下り 3:05 |

平田影郎
今シーズン最後の山は・・・迷わず・・・高妻山だ。夏の間に頸城の山々と共に登頂済みの筈であったが、今年の予定は妻の入院でことごとく崩れてしまった。それでも山行は20回、百名山登頂は14座であり良く健闘したと思っている。
相変わらず重登山靴の調子は思わしくないので、最後の切り札アシックスの短靴で出発する。戸隠牧場は数時間前に夜が明け、戸隠山は既に太陽を浴びて輝いていた。
いかにも秋らしいロケーションが飛び込んで来る。10分程のんびりと牧場の雰囲気を楽しみながら歩くと、いよいよ森の中へと導かれていく。木々の葉は大部分が落ちてしまい射しこんでいる陽光は、ことさらイタヤカエデの色を際立てている。
道は沢沿いに進み大したアルバイトもなしに鎖場に着いた。沢が本職という驕りがあって『この程度の沢なんか・・』と舐めていたのだと思う。
ナメ滝を登りきった所で上着を脱ぎ始めた。いつもならもっと確りしたスタンスが取れる位置まで移動してから、他の事に意識を移すのに・・・。少しバランスを崩して足を移動させてしまった瞬間、ナメ滝に足を取られた私は強かに腰を岩に打ちつけた。
痛さに耐えながらも懸命に鎖にしがみ付いていた。


ピークを5・6回越えるアップダウンは厳しいという程ではなく、この程度のプレッシャーは山をやる以上は想定の範囲(“05流行語大賞)だ。唯一、八丁ダルミからの急登が本格的な楽しさを感じさせてくれる。この苦しさが無ければ達成感の残る山行にはならない。
戸隠の奥には白い山並みが覗いている。既に真冬の北アが“05最後の山行を祝福してくれる。急登を登りきり・・・山頂標は・・・と見回したが、もう1回のアップダウンを残していた。山頂を目指して尾根を進むと左手には白馬三山が雲海を突き破って聳え立っている。多くの登山者が立ち止まっては輝く山嶺に見入っていた。
山頂までは距離があるように感じたが、実際に歩いてみると僅かに5分であった。聞いていた程の苦労も無く、むしろ簡単に・・・難しいと言われている高妻を征服する事が出来た。ここからは北アの核心部まで望む事が出来た。写真を撮る方、食事を摂る方、乙妻山に向かう方、様々な楽しみ方がある。私は乙妻を諦めゆっくり食事を摂る事にした。


食事に30分も要してしまったが、その間も白馬三山は私に付き合ってくれていた。今シーズンも今日で終わりと思うと、いつも以上に慎重な下山である。そういう意識で下山したはずだったが、一不動から沢に入って全く自分の歩きが出来ていなかった。
滑ったり浮石に足を取られて2回も転倒してしまった。厄介なことに転倒のたびに右と左の両足首を捻挫してしまった。
しかし比較的簡単なコースに助けられて、なんとか牧場に戻りつくことが出来た。
足首を固定しない短靴ではこうなることも致し方ない。早くいつもの靴を修理に出さなければならない。今年も靴修理ができるシーズン・オフを無事に迎える事ができた。感謝。


先日、みずがきランドで一緒になったご婦人に教えていただいた戸隠蕎麦の仁王門屋。店の雰囲気は戸隠随一かもしれない。しかし気位だけが高そうな感じ。
量は少なく味も普通。きょうび・・・これぐらいの味は当たり前。美味しくて当たり前である。
戸隠神告温泉は浴室の大窓から裏庭の真っ赤な紅葉が楽しめて、掛流しのお湯といいロケーションといい得した気分になれる。

